先週に比べるといくぶん寒さはやわらぎましたが、ソルラル(旧暦のお正月)を控えて、冬真っ只中のソウルです。春の到来と言うにはあまりにも気が早いのですが、今日は色とりどりに咲き乱れる花の話題をお届けします。
この色彩豊かな花たちは「紙花(ジファ)」という韓紙(ハンジ)を染めて作った造花。かつては花匠(ファジャン)と呼ばれる職人が作った造花が宮中の慶弔時、仏教や神事など、各種儀式で使われていたそうです。
昔は現代のように一年中花を手に入れることが不可能だったために、紙花が活用されたのだとか。帽子や服の装飾としても使われていたそうです。いにしえの人々にとって、花が咲くということは鮮烈な印象だったのではないか…そう思わずにはいられない程、強く鮮やかな色彩です。
明るい花々の饗宴が、ほんの少し、寒さをやわらげてくれるようです。
長い年月をかけて受け継がれてきた韓国伝統工芸のひとつである紙花。しかし、今日では仏教行事でのみ見かけることが多くなり、後継者も少なく、次第に失われようとしています。
この紙花の 展示会は「福を呼ぶ花、紙花(ジファ)」と題し、来月23日まで南山コル韓屋マウルで開催中です。
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