＜アジア杯サッカー＞４７年ぶり優勝への道は険しかった

イランをＰＫ戦で破りベスト４入りした韓国が、イラクにＰＫ戦で敗れ決勝進出に失敗した。

ピム・ファーベーク監督が率いるサッカー代表チームは２５日、マレーシアのクアラルンプール国立競技場で行われたアジア杯準決勝で、イラクと０−０で引き分け、ＰＫ戦を行ったが３−４で敗れた。韓国は２８日、インドネシアに移り、日本と３位決定戦を行う。サウジアラビアは日本を３−２で破り、イラクと優勝を争う。

幸運はもう訪ねてこなかった。準々決勝戦でファーベークを救ったＧＫ李雲在（イ・ウンジェ、水原）も、傾いた大勢を戻すには力が及ばなかった。ＰＫ戦２−２でイラク３人目のキッカー、ハイダルアメルのキックがイ・ウンジェの胸に飛び込むも、はじいてゴールネットを揺らした。歓呼した韓国選手たちがため息を吐いた。続く４人目の廉基勲（ヨム・キフン、全北）のキックが相手ゴールキーパーに止められ、５人目の金正友（キム・ジョンウ、名古屋）のキックはゴールポストに当たってはずれた。これで試合が終わった。

精神力で負けていた試合だった。イラクは戦争に疲弊した国民に勝利の消息を伝えるために歯を食いしばって戦った。トレーニングする所がなく、今回の大会を控えて韓国を訪れたイラクは６月２９日、西帰浦（ソグィポ）で行われた韓国との親善試合で０−３と大敗した。しかしイラクは坡州（パジュ）国家代表トレーニングセンター（ＮＦＣ）で組織力を整え、最終的に韓国をＰＫ戦で破ったのだ。

韓国選手たちはイランとの血闘で勝利に導いたが、すでに体力的・精神的に疲れていた。９０分内に決めようとしていた勝負が延長に入ると選手たちやコーチングスタッフはかなり疲れた表情だった。ＰＫ戦はやりたくないというチームとＰＫ戦まで行ってやるというチームでは意気込みの上で大きな差があった。

韓国はこの日、準決勝で慢性的なゴール決定力不在を再度現した。最前方に?宰榛（チョ・ジェジン、清水）を置き、すぐ後ろに攻撃型ＭＦ李天秀（イ・チョンス、蔚山）を配置した。攻撃がサイドにかたよって、ワントップが孤立した間の問題点を打開するための方策だった。しかし?宰榛は１２０分間、威力のないシュート２つを飛ばしたのが精一杯だった。

単調なサイド攻撃と不正確なクロスも相変わらずだった。韓国は多くのフリーキックとコーナーキックを得たが、イラクのゴールポストを破ることができなかった。延長前半１３分、ハワルのシュートがゴールポストに当たって出たおかげで、なんとかＰＫ戦までこぎつけた。

試合後、ファーベーク監督は「監督職辞退についてはすでに決めたが、この席で言うことはできない」と話した。それとともに彼は「韓国ファンが、味方の内容が良くなかったと思ったら国際サッカーの流れがどうかを詳しく省察してみなければならない。アジア杯４強に入ったし、２試合連続１２０分間死闘した選手たちに対して韓国ファンが満足しないのなら、それは私の問題ではないと思う」とし、辞退する意はないことを間接的に語った。

クアラルンプール＝チョン・ヨンジェ記者