代々木競技場は“韓日友情のステージ”

先月３０日の夕方、東京の渋谷区にある代々木国立競技場は興奮のるつぼだった。

試合開始３０分前の６時３０分ごろから約８０００人の日本応援団と約２０００人ほどの韓国応援団はお互いに「ニッポン、ニッポン」と「テーハンミングク、テーハンミングク」をあらん限り叫んだ。この日の試合の重要性を物語るかのように日本でも前売り入場券６０００枚は４０分ほどで売り切れた。当日券を買うために８００人ほどが深夜１時から列を作った。日本のマスコミは「ハンドボールの試合では初めてのこと」と興奮を伝えた。実際１枚４０００円のチケットがインターネットのオークションでは３万円以上で取引された。取材陣も１１３社４３５人が集まった。ＮＨＫ衛星放送が生中継したのはもちろん、ラジオではハンドボール史上初の生中継が行われた。

このような熱気の中で両国の応援団は試合に負けないくらいのフェアプレーを見せた。「レッドデビルズ」の真っ赤なＴシャツを着た韓国応援団と青いＴシャツを着た日本応援団は試合前、相手の国の国歌の演奏が終わると互いに大きな拍手で応え、激励を送った。自分の国に不利な審判の判定が下された時も野次や罵声はまったく聞こえなかった。前半シュートを飛ばした韓国選手と日本のゴールキーパーがぶつかる場面があったが、韓国側の選手が倒れたゴールキーパーに近づき背中をたたいた。両国の応援団も一斉に雷のような拍手を送り、両国の選手を勇気付けた。両国の応援の掛け声はずっと調和していた。

両国の応援団は試合が終わった後も、競技場の周辺に三々五々集まり「韓国の今日の試合は本当に格好よかった」「日本も一緒に北京へ行こう」と言い、お互いをたたえあっていた。試合を見守った彼らも「勝者をたたえ、敗者に配慮するスポーツマンシップの神髄を見せた」（カトウセイジさん、２７、会社員）「両国の全ての観客と選手がひとつになった見事なゲームだった」（日本ハンドボール協会渡辺会長）など絶賛でいっぱいだった。

日本のマスコミもこの日の試合を大々的に報道し、大きな意味を与えた。読売新聞は「韓国とクウェート戦で行われた３８回の誤審は誤審というよりは意図的な‘試合操作’だった」と指摘し「この日、韓国の壁は厚かったが、勝負だけではなく今回の韓日戦は世界の五輪ファンを魅了した」と評価した。新聞はまた「‘試合操作’を排除した韓日関係者等の努力に敬意を表す」と付け加えた。日本テレビは３１日「今回の試合は韓国と日本両国の選手と応援団に‘フェアプレー賞’を授与しなければならないほど立派な試合だった」と称賛した。

東京新聞は「両国の選手らが豪快なシュートと見事な守備を披露し、コートと観客席がひとつになった戦いだった」と評価した。毎日新聞も「試合後、両国選手らは堅く握手を交わした。まさにこの日の試合はフェアプレーの神髄だった」と報道した。

中央日報joins.com