＜サッカー＞朴智星の後継者にＪリーガーのキム・ボギョン

サッカー韓国代表チームの趙広来（チョ・グァンレ）監督は、カタールでのアジアカップ後に代表チームを引退すると宣言した朴智星（パク・チソン、２９、マンチェスターユナイテッド）のため頭が痛い。目標の２０１４年ワールドカップブラジル大会ベスト８進出のためには朴智星が必要なためだ。趙監督はまず、「アジアカップ後に朴智星と話し合う」と話しているが、朴智星が離脱する最悪の場合にも備えなければならない。それなら趙監督が目をつけている朴智星の後継者は誰だろうか。それがキム・ボギョン（２１、セレッソ大阪）だ。
趙監督は２８日（韓国時間）、トレーニング中のアラブ首長国連邦（ＵＡＥ）アブダビで、「朴主永（パク・ジュヨン）が負傷で抜けたストライカーのポジションに朴智星が移動するならば、朴智星のポジション（左ミッドフィルダー）にはキム・ボギョンが入るだろう」と明らかにした。趙監督はまた、「初めて招集した時より体力が強くなりテンポも速くなった。技術は本来優れた選手だった。この頃だいぶ良いと思う」とキム・ボギョンをほめた。趙監督の話を伝え聞いたキム・ボギョンは「本当ですか？　監督がそのように考えてくれてとても感謝しています」とはにかみながら笑った。

昨年エジプトで行われたＵ－２０（２０才以下）ワールドカップを通じて知名度を上げたキム・ボギョンは、今年のワールドカップ南アフリカ大会、広州アジア大会で代表に選抜された。今年１月にザンビアと初めてＡマッチを闘った後、「息をするのも難しかった」と息を弾ませたキム・ボギョンは、国際試合経験を積んだためか、「先輩たちが強調する余裕というものが何か分かったようだ」と話すほど急成長した。おかげで他人の服を着たような居心地だった大分トリニータでのレンタル生活も終わった。本来の所属チームであるセレッソ大阪はサッカーに目を開いたキム・ボギョンを最近復帰させた。

Ｗ杯南アフリカ大会で代表チームを導いた許丁茂（ホ・ジョンム）前監督もキム・ボギョンを朴智星の後継者に指名した。キム・ボギョンの成長の可能性を注意深く見た許監督は、Ｗ杯の期間中キム・ボギョンを朴智星と同じ部屋を使うようにした。ともに生活しながら自然に朴智星の経験を学べとの配慮だった。キム・ボギョンは「智星さんのあのときの一言一言がいま大いに役に立っている」と話した。　　　

朴智星が持っているもののうちひとつだけ奪えることができるならば何を持ってくるかとキム・ボギョンに尋ねた。「すべて持っていきたいが、ひとつだけならばグラウンド上の重量感だ。一緒にいるだけでもチームメートに力をくれる智星さんだけのカリスマを自分のものにしたい」と笑った。