韓国の高齢者世帯、３分の１以上が「絶対貧困」

【ソウル２日聯合ニュース】韓国の高齢者世帯の３分の１以上が、所得水準が最低生計費にもおよばない「絶対貧困」状態に陥っていることが分かった。
　国民年金公団が２日に公表した国民年金研究院所属研究員の基礎老齢年金と高齢者貧困に関する報告書によると、昨年の韓国の高齢者世帯貧困率は３５．１％で、全世帯貧困率（１４．１％）の２．５倍水準だった。

　高齢者世帯貧困率は、２００６年が３０．０％、２００７年が３１．０％、２００８年が３２．５％と、毎年悪化している。

　２００９年度の経済協力開発機構（ＯＥＣＤ）報告書でも、２０００年代半ばの韓国の高齢者貧困率は４５．１％で、ＯＥＣＤ加盟国でも最低水準と評価された。この評価で、高齢者貧困率が２０％を超えた国は韓国とアイルランド（３１．５％）、メキシコ（２８．０％）、オーストラリア（２７．０％）、米国（２４．０％）、ギリシャ（２３．０％）、日本（２２．０％）の７カ国だけだった。

　また、年金フォーラムの報告書では、２００８年から施行された基礎老齢年金の高齢者貧困率緩和幅はやや制限的だとの結果が出た。

　基礎老齢年金を所得から除外すると、昨年の高齢者世帯貧困率は３９．５％だった。基礎老齢年金により下がった貧困率は４．４ポイント。農漁村の高齢者世帯を含むと、緩和効果はさらに低くなる。

　老齢年金は昨年基準で６４歳以上の高齢者のうち所得下位７０％に支給されたが、受給額が国民年金全加入者の平均所得月額の５％水準にすぎなかったため、貧困緩和効果が微弱だったとの説明だ。ただ、２０２８年までにこの割合を段階的に１０％まで上げることになっており、改善の余地があるとしている。

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