チャン・ジャヨンさん事件、同事務所女優の供述で事実明らかに

警察、起訴対象７人検察に

故チャン・ジャヨンさん自殺事件について、警察は所属事務所の前代表金鍾承（キム・ジョンスン、４０）容疑者ら７人を司法処理するとして捜査を終えたと発表した。チャンさんが３月７日に死亡して４カ月以上がたった。京畿道盆唐（キョンギド・プンダン）警察署は１０日、捜査結果を発表して事件を検察に移した。

警察は所属事務所の前代表金容疑者が、故人に、有力人物への酒の接待を強要していたことが調査でわかったと明らかにした。ハン・プンヒョン盆唐署長は「金容疑者は契約解約時１億ウォンの違約金を支払わせる不当な専属契約を締結し、チャンさんの母親の法事の日にも酒の接待を強要していた」と述べた。ハン署長は「金容疑者がチャンさんら所属事務所の女性芸能人たちに酒の席での接待１６回、ゴルフ接待１回を強要していたことが明らかになった」と説明した。警察は金容疑者に強要の疑いを追加した。金容疑者は６日、暴行、脅迫、横領、逃走などの疑いで拘束されている。

警察はチャンさんの前マネジャーであるユ・チャンホ容疑者（２９）に対しては名誉毀損、侮辱の疑いで事前拘束令状を申請した。ユ容疑者が「チャン・ジャヨンリスト」をマスコミに露出させ、金容疑者の名誉を毀損し、ミニホームページに“金容疑者は公共の敵”という文を掲示し、公開的に侮辱を与えたと判断したものだ。

プロデューサー１人と芸能企画会社代表、金融関係者ら３人は強要罪共犯の疑いで在宅起訴意見で検察に渡った。彼らは４月の中間捜査で金容疑者の身柄が確保されず「参考人中止」（捜査上必要な参考人がいないため捜査中断）になった。警察は彼らが金容疑者に接待を要求した後、酒の接待とゴルフの接待を受けたことがわかったと明らかにした。またほかのプロデューサー１人は背任収賄の疑いが適用された。該当のプロデューサーはチャンさんが出演したドラマを演出したと警察は明らかにした。彼は金容疑者から金を受け取り、自分が出資したように偽装、プロダクションの役員となった。以後、その席を利用してチャンさんのキャスティングを手伝ったものと明らかにしたと警察は説明した。強制醜行の疑いで立件された金融関係者も在宅起訴意見で検察に送致された。報道機関出身である彼は、酒の席でチャンさんの胸を触るなど不適切な行動をしたと警察は伝えた。

警察は「内査中止された報道機関の役員ら４人と、参考人中止されたＩＴ会社代表ら２人は犯罪の疑いがなく、すべて容疑なしとして処理した」と明らかにした。

◆「踊りと歌を強要された」＝警察が金容疑者らの疑いを明らかにするのにチャンさんの所属事務所同僚女優だったＡさんの供述が決定的だった。Ａさんはチャンさんと一緒に何回も有力人物の接待の席に参加している。彼女は４月にも参考人の調査を受けた。Ａさんは８日、盆唐警察署に直接出頭し、所属事務所の前代表金容疑者、チャンさんの元マネジャーユ容疑者、強制醜行疑いで立件された金融関係者らと順に対質訊問をした。Ａさんは「酒の席での強要はなかった」と言う金容疑者の主張に「お父さんほどの年齢になる人の前で仕方なく踊らされ、歌を歌わなければならなかった」と反論した。「Ａさんは酒の席にいなかった」と言う金融関係者の主張には「死んだチャンさんのために率直に述べてください」と言った。警察関係者は「Ａさんも故人のような被害者だと自分の身分が露出することを不安がりながらも堂々と話していた」とし「彼女の証言が捜査に決定的な手がかりとなった」と話している。