中古車輸出、ウォン下落により中東で人気

◆新車輸出は足踏み、中古車は好調＝今年に入り中古車輸出が好調を見せている。韓国製中古車の品質が認められ毎年順調に実績を上げてきたことに加え、昨年下半期以降のウォン急落で海外需要が大きく増えているためだ。特に韓国車は品質が日本車に劣らず、低開発国や中東地域で人気だ。

２００７年に１７万６０００台余りだった中古車輸出は昨年２３万台に急増した。今年に入ってからも好調は続き、３月には２万３４６７台が輸出されるなど、第１四半期に５万５３７３台の中古車が海外に送られた。昨年の世界的な景気低迷により新車輸出が前年比５．７％減の２６８万台にとどまったのとは対照的だ。

大宇（デウ）自動車販売が運営するソウル中古車競売場のキム・ヒョンウ部長は、「輸出モデル別では、『アバンテ』『ラセッティ』などの中小型車や、ＬＰガス燃料の中型車が人気だ」と話す。

◆為替相場で主要輸出国も変わる＝韓国の中古車の主な輸出先は中東と東南アジア、ロシアなどだ。昨年にはヨルダンが最も多く輸入した。ヨルダンは自国内の需要だけでなく、エジプト、リビアなど周辺国向けの経由地となっている。中東と北アフリカ地域の需要が目立つ。戦後の復興が進むイラクでも需要は依然と続いている。

中古車輸出は新車と違い、ウォン相場を反映した価格変動と現地事情に左右される。中古車輸出業を営むオ・ドンウ社長は、「中南米地域の場合、現在苦境に立つ米国ディーラーが中古車をダンピング水準で大量に浴びせており韓国車の需要が減っている」と話す。輸出が活発だったペルーも最近は中古車規格法令が変わり台数が減った。ベトナムやミャンマーも現地で中古車輸入関税が上がり今年に入り足踏み状態だ。韓国中古自動車輸出組合のイ・ビョンハ副会長は、「昨年の中古車輸出額が１１億ドルを超えた。中古車輸出過程で各種書類作業を容易にするなど体系的な支援策が残念だ」と話している。