韓国の23年税収 過去最大6.6兆円不足と予想＝補正編成せず対応へ

韓国企画財政部は１８日、今年の国税収入が当初の見通しである４００兆５０００億ウォン（約４４兆６０００億円）より５９兆１０００億ウォン（約６兆６０００億円）少ない３４１兆４０００億ウォン（約３８兆円）になるとする国税収入再推計結果を発表した。半導体を中心とする主要企業の業績不振と国内資産市場の萎縮により法人税と譲渡所得税が急減したためで、不足額は過去最大規模となった。

政府が補正予算を編成せず税収再推計を発表するのは異例で、税収不足が今年の財政運用の最大の関心事となった状況を重く受け止めたためと分析される。

１～７月の国税収入は２１７兆６０００億ウォンで、前年同期比４３兆４０００億ウォン減少した。このような傾向から、約６０兆ウォンの税収不足は避けられない見通しだ。

企画財政部の鄭楨勲（チョン・ジョンフン）税制室長は「２０２１～２２年には新型コロナウイルスの世界的流行（パンデミック）が終息して企業の業績が予想外に早く回復するとともに世界的な通貨膨張（インフレ）も加わり税収の上振れが生じたが、今年は金利高で半導体を皮切りに急激な景気下方圧力が生じ、法人税と資産税収が減少した」と説明した。

政府は外国為替平衡基金をはじめとする基金の余裕財源、歳計余剰金、編成した予算を使わない「不用」などによって税収の不足分を穴埋めする方針だ。

政府はこれにより、補正予算を編成せず可用財源で税収欠損に対応できるとの立場を示した。