景気減速続くも「一部緩和」 貿易収支や消費者心理が改善=韓国政府報告書

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韓国企画財政部は11日公表した経済動向報告書(グリーンブック)8月号で、最近の韓国経済について「月ごとに変動性はあろうが、景気鈍化(減速)の流れが一部で緩和の様相」と判断した。2月に景気減速に言及して以降、減速が続いていると判断してきたが、6カ月ぶりに「緩和」という表現を用いた。貿易収支と消費者心理、雇用が改善傾向だという。

7月の輸出額は503億3000万ドル(約7兆2800億円)で前年同月比16.5%減少した。だが輸入額の下げ幅は輸出を上回る25.4%で、輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は16億3000万ドルの黒字だった。前月に1年4カ月ぶりの黒字に転じたのに続きプラスとなった。

6月の経常収支も58億7000万ドルの黒字だった。このうち商品収支(貿易収支に相当)は3カ月連続の黒字(39億8000万ドル)。旅行収支を中心にサービス収支の赤字が膨らんでいるものの、貿易黒字の拡大などに後押しされ経常黒字が続くと、政府は見込む。

内需は緩やかな回復傾向が続いている。6月の小売販売は前月比1.0%、前年同月比では1.4%、それぞれ増加した。7月の消費者心理指数は103.2と、前月から2.5ポイント上昇した。基準値の100を連続で超え、楽観的な見方が悲観的な見方を上回っている。

景気の先行きを示す先行指数の循環変動値も、6月は前月より0.3ポイント高かった。

7月の就業者数は前年同月比21万1000人増加した。

消費者物価指数をみると、7月は前年同月比2.3%上がり、上昇率は2年1カ月ぶりの低水準となった。

政府は韓国経済に影響を及ぼす海外動向として、IT市況改善への期待が続く一方、中国の経済活動再開効果に対しては期待と制約懸念が入り交じると述べた。他にも不確実性として、金融引き締めやウクライナ情勢の影響、原材料価格の変動などを挙げた。

また「猛暑と豪雨による物価への影響・被害に速やかに対応するなど暮らしの安定に力点を置きながら、下半期の経済活性化を補完していく」と説明した。
COPYRIGHTⓒ YONHAP NEWS  2023年08月11日 11:36
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