ドイツ訪問のサムスン会長、電装事業の育成を加速

李在鎔（イ・ジェヨン）サムスン電子会長がドイツを訪問し、未来の成長動力の確保に動いている。

財界によると、李会長はカナダを経由して７日（現地時間）にドイツ・ミュンヘンを訪問したことが分かった。李会長の息子・娘は学業の関係で北米に滞在中だが、週末を利用して家族と共に短い夏の休暇を過ごしたとみられる。

ミュンヘンはドイツ製造革新政策「インダストリー４．０」の発祥地だ。ドイツ先端産業の中心地であり、自動車企業ＢＭＷ、半導体企業インフィニオン、サムスン電子の長い協力企業シーメンスなどの本拠地。財界は李会長が今回のドイツ訪問でスマートファクトリーと製造革新案を構想するだろうと予想した。

李会長がサムスン電子の未来成長動力の一つとする電装事業に弾みをつけるため、ドイツ自動車業界と車載用半導体などの協力案を議論するという見方もある。サムスンの電装事業を主導するハーマンはドイツにハーマンカードンの生産工場を稼働中だ。またサムスンは来月５－１０日にミュンヘンで開催される国際モーターショー「ＩＡＡモビリティ」に初めて展示空間を確保するなど電装事業の強化を進めていて、李会長が現地でＩＡＡモビリティに向けた準備状況を点検するとみられる。

李会長はオリバー・ツィプセＢＭＷ最高経営責任者（ＣＥＯ）と以前から親しく、２人の会うかどうかも注目される。また９日にはショルツ独首相と会談する可能性が提起される。財界は李会長とショルツ首相がサムスンのドイツ投資などビジネス協力案を議論し、グローバル行事の国内招致支援を要請すると予想した。サムスン電子の関係者は「李会長の具体的な海外日程は確認されていない」と話した。

一方、サムスン遵法監視委員会が臨時会を開き、全国経済人連合会（全経連）への再加入を議論すると伝えられた。２２日に予定されている全経連臨時総会の前に「ワンポイント会議」を開き、サムスンが全経連再加入の方向に傾くのではという見方が出ている。

サムスン遵法監視委のイ・チャンヒ委員長は８日、中央日報との電話で「予定の２２日より繰り上げて臨時会を開く計画」と明らかにした。イ委員長は「臨時会を開く必要性があると判断した。日程はまだ決まっていない」と伝えた。

財界では２２日の全経連臨時総会で４大グループの再加入について議論される可能性が繰り返し提起されてきた。こうした状況でイ委員長が臨時会を開く計画を明らかにし、全経連の臨時総会前に積極的に再加入を議論するという意向が確認された。サムスンの動きによっては他のグループの全経連復帰の議論にも進展があると予想される。