旅客機非常ドア横の座席 消防官や警察官に優先割り当て＝韓国

韓国政府と保守系与党「国民の力」は１３日、旅客機の非常ドアの安全強化策に関する協議を国会で開き、今月末から非常ドアの横の座席を消防官や警察官、軍人ら「制服を着た乗客」に優先的に割り当てることを決めた。航空大手・アシアナ航空の旅客機で５月下旬、乗客が飛行中に機内の非常口のドアを開ける事件が起きており、同様の事件の再発を防ぐ。

国民の力の朴大出（パク・デチュル）政策委員会議長は記者会見で、韓国の航空各社が保有する旅客機計３３５機のうち２３６機にはロック装置があり、飛行中に乗客が非常ドアを開けられないようになっており、残り９９機のうち６１機は全ての非常ドアのそばに乗務員が着席していると説明。これを除く３機種の旅客機計３８機の非常ドアに近い９４席について、「制服を着た乗客」に優先的に割り当てるとした。

航空各社は航空券のオンライン販売時にこうした内容を通知し、これらの座席を選択した乗客の身分証を空港カウンターで確認する。空港での販売時には出発時刻の一定時間前まで「制服を着た乗客」に優先販売するが、それ以降は一般乗客にも販売する方針だ。

朴氏は「消防官らに優先的に割り当てることで、（乗客が）違法に開けようとした場合に効果的に制圧できると期待される」と強調した。