韓国警察、「麻薬投与」俳優ユ・アインさんに拘束令状再申請なし…９日不拘束送致

警察が麻薬常習投与の疑いが持たれている俳優ユ・アインさん（本名オム・ホンシク、３７）に対して拘束令状を再び申請せず、在宅起訴の状態で検察に引き渡すことにした。

ソウル警察庁麻薬犯罪捜査隊は８日、医療用麻薬類の誤用・乱用などの疑いでユさんなど２１人を在宅起訴し、このうちユさんなど２人を９日にソウル中央地検に在宅送検する予定だと発表した。

ユさんはコカイン、大麻、ケタミン、プロポフォール、ゾルピデムなど５種の麻薬を常習投与した疑いが持たれている。

食品医薬品安全処は２０２１年からユさんが複数の病院を回りながらプロポフォールを常習投与した情況をつかみ、警察に捜査を依頼した。診療記録によると、ユさんは１年間プロポフォールを７３回処方され、４４７９ミリリットルを投与した。

その後、捜査の過程でユさんが大麻・プロポフォール・コカイン・ケタミンなどを投与した情況も追加で捉えられた。

警察は先月末、一度拘束令状が棄却されたユさんに対して追加の拘束令状は申請しない方針だ。

裁判所は先月２４日、ユさんの拘束前被疑者尋問（令状実質審査）の結果、検察が請求した拘束令状を棄却した。裁判所は当時、ユさんの容疑関連証拠がかなり確保されている点、ユさんが容疑の相当部分を認めている点などを挙げ、ユさんの防御権保障が必要だと令状棄却の理由を説明した。

ユさんと一緒に立件されたのは、ユさんの周辺人８人、医師１０人を含む医療関係者１２人などだ。

警察は彼らの中で海外に逃避したＡ氏に対しては逮捕令状を発行し、パスポートの無効化措置とインターポール手配などを依頼し、残りの１８人に対しては順次検察に送致する予定だ。

医療用麻薬類取扱違反などで摘発された医師らが運営する９つの病院・医院に対しては、主務官庁に▽医薬品の用法・用量および麻薬類の誤乱用防止のための措置基準などに合わない睡眠剤の処方・睡眠麻酔剤の投与▽麻薬類使用食品医薬品安全処長に未報告－－などに対する行政点検を要請することにした。

警察関係者は「今後も医療用麻薬類の誤用・乱用に関する情報を常時収集し、疑いが確認される病院・医院や違法投与者に対しては徹底的に捜査する」と説明した。