韓国、室内マスクの解除に中国の変数…国家感染症危機対応諮問委員長「我々の道をいく」

今月中後半と予想されていた韓国国内の室内マスク義務解除に中国の新型コロナウイルス感染症（新型コロナ）の状況が変数として浮上した。中央災難安全対策本部の曺圭鴻（チョ・ギュホン）第１次長（保健福祉部長官）は１日、中国発入国者防疫強化措置を点検する中央災難安全対策本部会議で「一日に最大５５０人まで検査可能な施設と人材を確保した」と述べた。２日からは、すべての中国発入国者は新型コロナのＰＣＲ検査を受けなければならない。また、短期ビザの発給が中断される。

中国の状況とその余波によって解除時点が遅れる可能性もある。当初、政府が発表した解除時点は、旧正月連休後の１月末ごろ（先月２３日、チ・ヨンミ疾病管理庁長）だった。韓悳洙（ハン・ドクス）首相は先月３０日、中央災難安全対策本部会議で「対外的な状況が国内感染につながるなら、計画していた室内マスク義務調整は専門家の意見を十分に聞いて決める」とし「予想より多少遅れる可能性もある」と述べた。

中央災難安全対策本部が先月２３日に発表した「室内マスク着用義務調整案」によると、指標４つ（患者発生の安定化、重症・死亡者発生の減少、安定的医療対応力、高危険群の免疫獲得）のうち２つを充足すれば、中央災難安全対策本部の議論を経て室内マスク義務を１段階（一部の施設を除く）に解除する。

指標の一つにあたる重症患者数は１日０時基準で、前日（５５７人）より７９人増えた６３６人だ。新規感染者は５万７５２７人で、１週間前の先月２５日（５万８４１３人）より８８６人少ない。しかし、中国の状況が影響を及ぼしている。海外流入感染者は前日（６７人）より４３人増加した１１０人で、このうち中国発入国者は２５人（２２．７％）だ。海外流入感染者１００人台は３カ月ぶりだ。集中治療病床の稼働率は３８．１％で、病床１６３９床のうち１０１５床が空いている。

専門家たちは、中国の変数が室内マスクの義務解除に大きな影響を与えないと見ている。チョン・ギソク国家感染症危機対応諮問委員長（新型コロナ特別対応団長）はこの日、中央日報との通話で「中国が２～３週間以内に頂点に達し、１月中下旬ごろには拡散傾向が収まるだろうから、先制措置後、我々は我々の道をいくことになるだろう」と見通した。

嘉泉（カチョン）大学医学部予防医学科のチョン・ジェフン教授も「中国の状況が先週を基点に安定しており、（国内の）重症患者数が６００人を超えても病床稼働率が安定的」とし「２週間の安定傾向を考えるため、来週さえ安定的であればロードマップ通りに進めても大きな問題はないだろう」と述べた。