孫興民がカタールで着るスーツ「ヒーローK11」サッカー韓国代表の団体服装公開

来月カタールワールドカップ（Ｗ杯）に出場するサッカー韓国代表チームの団体服装「ヒーローＫ１１」が公開された。代表チームが決戦地へ向かう時に着用するスーツだ。

大韓サッカー協会は２７日、「最近、国内スーツブランドのケンブリッジメンバーズとサッカー代表チーム団体服装協賛契約を締結した。代表チームはカタールＷ杯でケンブリッジメンバーズが提供するスーツを着用することになる」と明らかにした。また来年のアジアサッカー連盟（ＡＦＣ）アジアカップ、国際サッカー連盟（ＦＩＦＡ）女子Ｗ杯に参加する選手団もケンブリッジメンバーズのスーツを着る予定だ。

代表選手らはすでに９月に韓国国内で行われたコスタリカ、カメルーンとのＡマッチに招集された当時、坡州（パジュ）代表チームトレーニングセンターでこのスーツを着て記念撮影を行った。サッカー協会は主将の孫興民（ソン・フンミン、トッテナム）、金敏在（キム・ミンジェ、ナポリ）、李康仁（イ・ガンイン、マヨルカ）がスーツを着て撮影した写真を公開した。色は濃紺だ。

カタールＷ杯韓国代表団体服装を企画したケンブリッジメンバーズのイ・ジョンウォン・デザイン室長は「歴代１１回目の出場となるＷ杯で選手団全員が大韓民国の英雄になってほしいという思いを込めて団体服装の名称を『ヒーローＫ１１』に決めた」とし「代表チームの威厳と落ち着いた雰囲気が感じられるようスーツは濃紺色で、シャツとポケットスクエアは白衣民族の純潔さを象徴する白にした」と説明した。また「スーツと同じ色のネクタイには代表チームの象徴の赤のラインを入れてポイントを与えた。選手の名前のイニシャルと背番号をスーツとネクタイに入れて自負心を鼓吹しようとした」と伝えた。

韓国代表は初出場だった１９５４年スイスＷ杯にも団体服装で現地に到着した。当時、ある現地記者が「ズボンがなぜ短いのか。流行なのか」と尋ねると、韓国のある選手は「私たちは戦争を経験した国だ。物資節約を愛国と考えてズボンを短く履く」と機転を利かせて答えたという。

当時、韓国の国家財政と大韓サッカー協会の実情は遠征経費も大きな負担になるほどだった。選手らは紳士服店を訪ねて哀願して後払いで団体服装をそろえ、出国日まで支払えず夜逃げをするように飛行機に乗った。質が良くなかったため４８時間を超えるフライトでスーツはしわが寄って捲れた。

６０年の歳月が経過し、サッカー代表の団体服装は隔世の感だ。韓国代表は２０１０年と１４年、１８年にはギャラクシーのスーツを着た。Ｗ杯本大会出場国は自国ブランドの団体服装を着用するケースが多い。過去にイタリアはドルチェ＆ガッバーナ、ドイツはヒューゴ・ボスのスーツを着用した。