三星「人為的リストラはない」

来月初旬に部長・次長級の人事を控えている三星（サムスン）グループが「人為的なリストラはない」と明らかにした。

匿名を求めた同グループの幹部は１１日「具体的な人事は各系列会社が判断し進めるべきだが、人為的なリストラは行わないという立場だ」と述べた。三星のおよそ４０社にのぼる系列会社の職員は国内に１７万人、海外に１０万人など計２７万人に達する。

この幹部は「ただ、系列会社の人材を再配置する過程で、業務の重複などが発生すれば、職員に新しい職務が付与される」とした。三星電子は今年１月、本社の職員１４００人のうち１２００人を京畿道水原（キョンギド・スウォン）工場など現場に再配置した。また技術開発（Ｒ＆Ｄ）、生産ラインの人材の再配置も進めている。

この幹部は「三星電子の場合、再配置対象の一部が残りの業務を処理するため最近まで本社に出勤するケースがあったが、これもほとんど仕上げの段階に入った」と説明した。三星の系列会社全体で再配置される規模については「現場（各系列会社）で何％を再配置するかは現場で決めるだろう」と付け加えた。

これに先立ち三星は先月１６日と１９日に行った社長・役人の人事で、社長と副社長の半分以上を交代させた。これは交代の幅が２−３割にとどまるという当初の予想をはるかに上回るものだった。特に三星電子は、社長ら１５人のうち５人が、副社長３６人のうち１７人がそれぞれ辞任した。このため、一般職員を対象にしたリストラが差し迫ったという予測も出ていた。三星は３月、系列会社別に部長・次長級と一般社員を対象にした人事を行う予定だ。