韓国、５０代のコロナワクチン４回目接種、１８日から予約…空港・観光地の防疫強化

韓国国内の新型コロナ感染拡大以降、初めて「社会的距離」のない夏季休暇シーズンを迎えた。これを受け、政府は新型コロナ再拡大が続く中、空港の検疫と主要観光地の防疫を強化すると明らかにした。１８日からは対象を拡大した４回目のワクチン接種の事前予約が始まる。

中央災難安全対策本部は１５日、仁川（インチョン）空港および７カ所の地方空港に段階的に計２００余人の検疫支援人員を投入し、乗客の分類など検疫管理を強化すると明らかにした。来月から仁川空港に５５人、地方空港７カ所に８５人を新規で配置し、検疫待機ラインの秩序維持、乗客の分類、Ｑ－ｃｏｄｅ入力案内などの役割をする。

李祥敏（イ・サンミン）中央災難安全対策本部第２次長（行政安全部長官）は１５日午前、中央災難安全対策本部会議の冒頭発言で「国際線の正常化と休暇シーズンで旅行の需要が急増すると予想している」とし、検疫管理強化の背景を伝えた。中央災難安全対策本部は休暇シーズンに大勢の人々が集まる全国主要観光地に約２５００人の防疫管理要員を配置し、個人防疫守則を案内し、室内消毒と喚起を促すと明らかにした。

この１週間（９－１５日）の一日平均新規感染者数は２万９８６５人で、先週（２－８日）に比べて倍増した。一週間ごとに倍増する『ダブリング」は今後も続く見通しだ。１５日０時基準で一日の新規感染者数は３万８８８２人で、１週間前の８日（１万９３０８人）の２．０１倍、２週間前の１日（９５２２人）の４．０７倍にのぼる。「実効再生産数」も２週連続で１以上となった。この日の新規感染者のうち海外からの入国事例は２６１人と、前日より７７人減少した。ただ、海外流入事例は増加傾向にあり、先月２４日から３けたが続いている。２日前の１３日には海外入国感染者数が３９８人にのぼり、オミクロン株流行初期だった１月１４日（４０６人）に次いで２番目に多かった。このように海外から入国する感染者が増え、ＢＡ．２．７５など新たな系統が出現し、入国遮断など強力な検疫措置が必要だという指摘も出ている。

中央事故収拾本部のソン・ヨンレ社会戦略班長は「海外からの流入遮断のための措置は、各国の海外移動制限や経済的支障などを考慮すると効果は大きくないとみる」としながらも「ただ、致命率・重症化率が大きく上がる特異な形態の変異が優勢種になる場合は積極的に検討する必要性がある」と述べた。中央災難安全対策本部は現在の重症者・死亡者増加傾向が急激でないうえ重症者・中等症病床の稼働率も２０％以下の安定的な水準であり、余裕があるとみている。

政府は高危険群の保護のためにワクチン４回目接種対象を拡大し、接種率を高めることに集中する計画だ。李祥敏第２次長は「再流行の状況で高危険群の重症・死亡予防を通じた被害最小化に最も効果的な手段は予防接種」とし「ワクチンの感染予防効果は自然減少しても重症・死亡予防効果は維持されている」と強調した。

今回追加される４回目接種対象者は５０代、１８歳以上の基礎疾患がある人、障害者・ホームレス施設入所者・従事者だ。１８日からワクチン４回目接種の事前予約が可能で、接種は来月１日に始まる。

３回目の接種から４カ月（１２０日）経過して時点から４回目の接種が可能で、事前予約する際にモデルナ・ファイザー・ノババックスのワクチンから選択することができる。政府は４回目接種の時期が近づく５０代に案内メッセージを発送する計画だ。