朴槿恵前大統領が入院先の病院で７０歳に　退院日は未定

【ソウル聯合ニュース】収賄罪などで服役中だった昨年末に特別赦免（恩赦）が決まって釈放された韓国の朴槿恵（パク・クネ）前大統領が２日、７０歳の誕生日を迎えた。収監中に健康状態が悪化し、昨年１１月からソウル市江南区のサムスンソウル病院に入院しており、特別赦免後初の誕生日も病室で静かに過ごすとみられる。

同病院は登録済みの保護者に限り入院患者との面会を認めている。側近の柳栄夏（ユ・ヨンハ）弁護士がこの日、朴氏を訪ねる予定とされる。

　昨年まで、朴氏の誕生日には収監先の拘置所前に支持者が集まり、ケーキを前にバースデーソングを歌っていた。今年もサムスンソウル病院の近くで誕生日を祝うとみられる。

　朴氏は当初、この日の退院も可能とされていたが、先月にまたも退院の先送りが決まった。退院日に関し、柳氏は聯合ニュースの取材に「まだ決まっていない」と答えた。

　朴氏は退院に合わせて国民向けにメッセージを発する計画で、３月９日の大統領選を控え、いつ、どんな発言をするかに政界の関心が集まっている。選挙運動がスタートする今月半ばごろに退院する場合、肉声のメッセージが選挙戦に何らかの影響を及ぼすという見方も少なくない。

　野党側のある関係者は「朴前大統領が（保守系最大野党の）『国民の力』の尹錫悦（ユン・ソギョル）候補について言及しないのなら、しないなりに、言及するならするで、選挙に影響を及ぼし得る」と話した。

　一方、朴氏の退院後の住まいは柳氏や朴氏の弟らが探しているようだ。ソウル市瑞草区内にあった朴氏の自宅は、検察が昨年２月、未納の追徴金と罰金を徴収しようと差し押さえ、公売にかけた。通院を考えると、新しい住まいはサムスンソウル病院近くの戸建て住宅になる可能性がある。