金融資産10億ウォンを越える韓国富豪40万人に…１年間で11％増えた

韓国に１０億ウォン（約９７００万円）以上の金融資産を保有している富豪が４０万人に達するという分析が出てきた。昨年、株の急騰などで富豪の数が約１１％増え、彼らが保有する総金融資産価値は２１．６％増加した。

１４日、ＫＢ金融持株経営研究所が発刊した「２０２１韓国富者報告書」によると、昨年末基準で金融資産が１０億ウォン以上の韓国富豪は３９万３０００人、全体人口の０．７６％であることが推定された。韓国銀行の資金循環表と統計庁の家計金融福祉調査、国税庁の金融所得総合課税統計とＫＢ金融顧客データなどを利用して導き出した推定値だ。

データによると、２０２０年は韓国富豪人口が２０１９年に比べて１０．９％増え、この増加幅は２０１９年（１４．４％）に続いて歴代２番目に高かった。昨年株価指数が急騰して金融資産規模が全般的に大きくなったためだというのが研究所の説明だ。昨年末基準で富豪が保有している金融資産の合計は２６１８兆ウォンで、１年間で２１．６％急増した。

資産規模別に分けてみると、富豪１０人中９人（９０％）は１０億ウォン以上１００億ウォン未満の金融資産を保有する「資産家」だった。保有金融資産が１００億ウォン以上３００億ウォン未満の「高資産家」は全体金持ちのうち約７％、３００億ウォン以上の金融資産を持っている「超高資産家」は２％を占めた。

富豪の資産のうち、不動産と金融資産の比重は約６対４の水準だった。一般世帯（８対２）に比べて金融資産の比重は倍だった。高価マンションなど不動産価値の上昇で、富豪の不動産資産比率も２０１９年（５４％）よりも昨年（５７％）のほうが大きかった。

富豪が収益を挙げた金融資産は主に株式とファンドだった。５９％は「株式投資で収益が発生した」と回答し、３３．７％はファンドで収益を出したという。その影響で、今年ファンドと株式投資額を昨年より増やした富豪が多かった。

アンケート調査の結果、「株式投資規模を大きくした」という回答率は昨年２８．３％だったが今年は４０％だった。反面、株式投資規模を減らした場合は１年間に１３．５％から７．３％に減った。「ファンド投資を拡大した」という回答率も１１．８％から１４．３％に小幅に上昇した。

金融資産が多いほど投資株式品目も多く、海外株式投資にも積極的だった。金融資産規模別の海外資産投資意向は３０億ウォン未満の富豪が２６．８％、３０億ウォン以上の富豪が３６．６％で金融資産が多いほど海外投資に関心が大きかった。海外資産に投資した理由として「安定したグローバル企業に投資したいと思ったから」と「経済不確実性で投資の多角化が必要だから」を１・２位に挙げた。

海外資産に投資する富豪は海外ファンド（７５％）と海外株式（５３％）を中心に資金を運用していた。富豪が投資した海外ファンドのうち、人気が最も高い地域は中国だった。中国の次に有望な投資先として挙げる地域は資産規模によって分かれた。金融資産３０億ウォン以上は米国（３２．５％）を、金融資産３０億ウォン未満はベトナム（３１．６％）を挙げた。

彼らが考える富豪の基準は何だろうか。ＫＢ金融が今年６月に金融資産１０億ウォン以上を保有する資産家４００人を対象にアンケート調査を実施した結果、富豪が挙げる条件は総資産１００億ウォン以上（４０．３％）が最も多かった。所得は少なくとも年間３億ウォン（３４．５％）以上あってこそ「富豪」の仲間入りができると考えた。