韓国の新規コロナ感染者　過去最多の1275人＝「第４波」本格化

韓国の中央防疫対策本部は８日、この日午前０時現在の国内の新型コロナウイルス感染者数は前日午前０時の時点から１２７５人増え、累計１６万４０２８人になったと発表した。市中感染が１２２７人、海外からの入国者の感染が４８人だった。１日当たりの新規感染者数は前日（１２１２人）から６３人増え、過去最多となった。新規感染者数が２日連続で１２００人を超えたのは初めて。

　１日当たりの新規感染者数は先月末まで３００～７００人台で推移していたが、今月に入ると急増して前日に約半年ぶりに１２００人台に達し、流行「第４波」が本格化の様相を呈している。

　新たに確認された市中感染者１２２７人を地域別にみると、ソウル市が５４５人、京畿道が３８８人、仁川市が６１人で、首都圏が計９９４人と全体の８１．０％を占めた。首都圏の新規市中感染者は、前日（９９０人）に続き２日連続で９００人台となった。

　首都圏以外の地域では、忠清南道が７７人、釜山市が５５人、済州道が１７人、江原道が１５人、大邱市が１４人、大田市が１２人、蔚山市と忠清北道がそれぞれ８人、慶尚南道、全羅南道がそれぞれ７人、世宗市と慶尚北道がそれぞれ４人、全羅北道が３人、光州市が２人だった。　

　語学講師の集まりに端を発し、首都圏の複数の語学学校とソウル市麻浦区の飲食店に広がった集団感染は、感染者が累計３２６人に増えた。このほか、同市永登浦区の飲食店の従業員と客１８人の感染が確認され、城東区の塾でも生徒１４人の感染が判明した。

　仁川市内の小学校ではこれまでに２６人の感染者が発生し、全羅南道麗水市のサウナでも１０人が陽性と判定された。韓国軍最大の新兵訓練機関である忠清南道論山市の陸軍訓練所では、前日までに５３人の感染が確認された。

　一方、海外からの入国者で新たに感染が確認されたのは４８人だった。このうち２５人は空港や港湾での検疫で判明し、残りの２３人は入国後の自主隔離中に陽性と分かった。　

　死者は前日から１人増えて計２０３４人となった。韓国国内の平均致死率は１．２４％。重篤・重症患者は２人減り、１５３人となっている。

　７日の検査件数は３万６２８０件だった。前の日に比べ、５４９４件多い。

　政府は感染状況が悪化した場合、第１～第４段階に改編した感染防止策「社会的距離の確保」のレベルを最も高い第４段階に引き上げることも検討する方針だ。

　第４段階では午後６時以降の３人以上の私的な集まりは禁じられ、説明会や記念式典などの行事は禁止される。１人デモ以外の野外での集会や行事も全面禁止され、結婚式や葬儀には親戚のみ出席が許される。