韓国疾病管理庁長「国内でデルタ株感染者416人、非首都圏でも拡大の可能性」

２０～３０代を中心にした新型コロナ感染者の増加幅が大きくなり、この年代のワクチン接種が安定段階に入るまでは防疫を遅らせてはならないという指摘が出ている。

チョン・ウンギョン疾病管理庁長は５日、記者会見で「首都圏で２０～３０代を中心に急激な感染者の増加傾向を見せている」として「２０～３０代は無症状や症状が弱く、検査を受けるまで時間が遅れている」と話した。同時に、「予防接種率は低いが、密接接触率が高く移動経路が広範にわたって発生しているため、感染拡散の危険が高い状況」とし「会食や集まりなどを通して非首都圏でも拡大する可能性がある状況なのでとても厳重に見ている」とした。

この日、中央防疫対策本部によると、最近一週（６月２７日～７月３日）間全体感染者（海外流入除外・以下同様）は４５８５人で、この中で２０台が最も多い１１１４人（１６．４％）だった。一週間前（６月２０日～６月２６日）には６３６人（９．３％）だった。一週間の間２倍近く増えたわけだ。また、先週３０代・４０代感染者はそれぞれ７９７人（１１．３％）、８４７人（１０．１％）となった。同じ期間に５０代感染者は７２１人（８．３％）だ。中央防疫対策本部は「最近、新型コロナの集団発生状況をみると、居酒屋・クラブ・カラオケなど大衆利用施設で集団感染が続いている」と明らかにした。反面、６０代以上では感染者と発生率いずれも減ったことが分かった。この中で６０代に例えると、最近１週間感染者は３１５人（５％）で、前週（３４４人・５．４％）より減少した。７０代、８０代以上も減った。ワクチンによる効果だ。

実際、防疫当局によると、最近新型コロナ感染者のほとんど（９１．２％）がワクチン未接種者ということが分かった。５日０時基準で６０代のワクチン１回目の接種率は８３．２％に達する。７０代は８７．７％でさらに高い。８０代も７９．２％だ。これとは違い、２０～５０代の接種率は明らかに差がある。ヤンセン接種者が集中した３０代が２０．５％で、残りは１０％代にとどまっている。

チョン庁長は「海外流入事例でデルタ株の確認の割合が非常に高まっている」とし「主に英国、インドネシア、インドなど現在流行が拡大している地域でデルタ株が増加した影響」と説明した。４日０時基準で国内デルタ株の感染者は計４１６人だ。韓国の感染事例の中で主な変異株４型（英国・南アフリカ共和国・ブラジル・インド）の検出率は３５．７％で、この中でインドに由来したデルタ株のシェアは４．５％程度だ。

こうした中、７－９月期の接種計画上５０代のワクチン接種は今月２６日から始まる。４０代以下は翌月中・下旬に可能だ。大韓ワクチン学会のマ・サンヒョク副会長は「変異ウイルスに効果的なｍＲＮＡワクチンを早く追加確保して接種に早急に出る必要がある」とし、「（ワクチン確保前までは）主に感染者が発生する感染源・経路を追跡して集合禁止命令や他の措置を取る防疫を実施すべきだ」と話した。

政府は１日、新たな社会的距離の確保を施行して首都圏は７日まで例外にした。首都圏地域の最近一週間の一日平均感染者は５６９人で、新たな距離の確保の基準上、第３段階（５００人以上）に該当する。新しい距離の確保の第３段階では現在の第２段階のように私的な集まりが４人まで許される。ただし、現在、夜間営業が禁止されている首都圏内の遊興施設は午後１０時まで営業が可能になる。