ソウル市は2019年6月に、全ての市内バスに公衆無線LANサービス「Wi-Fi(ワイファイ)」の端末機を設置し、1日約700万人のバス利用客の通信費節約に努める、と発表した。その後、市内バス各路線に設置が進み、利用可能なバスには社内に利用案内方法が書かれたシールが貼られ、市民や旅行客の利用が浸透しつつある。
バス車内に貼られた案内シールには、アンドロイド設定方法、アイフォン設定方法がそれぞれ韓国語で書かれてあるが、韓国語が分からない観光客でも比較的分かりやすい案内となっている。なお、セキュリティ接続が可能で比較的安全ではあるが、個人情報の送信や金融決済などは控えるよう注意を呼び掛けられている。
2019年11月には近距離を走行するマウルバス235路線・1,499台すべてに設置が完了した。一般の市内バス(ブルーバス・グリーンバス)と、市外を結ぶ広域バス(レッドバス)は全7,399台中、約81%に値する6,000台に設置が完了。残る1,399台は2020年上半期中に設置が完了し、ソウル市を走行する全ての市内バスで、Wi-Fiが利用できる展望だ。
なお、通信費は、マウルバスは1台あたり月額約3万8千ウォンで全額ソウル市が負担。一般の市内バス・広域バスは月額6万6千ウォンで、ソウル市と韓国政府が折半して負担することになっている。また同時に、バス車内だけでなく、中央分離帯に設置されたバス専用レーンの停留所358ヵ所でも公共Wi-Fiが利用できるよう設置が進められており、市民の関心が更に高まっている。
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