韓国移動体通信３社　「速度１位」めぐり神経戦

ＬＧユープラスが２７日、ＳＫテレコムとＫＴに向けて第５世代（Ｇ）移動体通信の速度を公開検証しようと提案した。ＳＫテレコムとＫＴが前日の記者懇談会で、ＬＧユープラスの「速度１位」主張は事実でないという趣旨で説明したことに対する反撃だ。５Ｇ加入顧客はつながらない場所が多いため利用に不便を感じている中、通信事業者間の泥沼消耗戦に向かっているという批判が出ている。

５Ｇ速度論争はＬＧユープラスが火をつけた。ＬＧユープラスは最近、「ソウルの１８５地域で測定した結果、１８１地域でＬＧユープラスが速度１位だった」と大々的に広報した。その根拠としてＬＧユープラスは通信速度測定アプリケーション「ベンチビー」で測定した地域別数値を公開した。

ＳＫテレコムとＫＴは一斉に否認した。リュ・ジョンファンＳＫテレコム５ＧＸインフラグループ長は懇談会で「通信速度にはダウンロード、ストリーミングなどのいくつかの尺度がある。これら尺度をそれぞれ移動しながら測定するのか、同じ場所で測定するかによっても数値が大きく変わる」と説明した。続いて「端末の種類、建物の内外によっても速度が変わるため、客観性が欠如したテスト結果を５Ｇの代表的品質として話すべきでない」と指摘した。また「品質高度化という過渡期的な時期に進行された測定は信頼しにくい」とし「ＬＴＥの時も速度論争があったが、結果的にＳＫテレコムの速度品質が最も良いというのは周知の事実」と述べた。時間が経過しながら消費者の利用経験が蓄積されれば品質評価も市場で行われるということだ。

ＫＴもこの日の説明会で通信３社の５Ｇ速度を直接テストした結果、ＬＧユープラスが公開した内容とは全く違う結果が出たと明らかにした。ＫＴによると、ＬＧユープラスと互換性が高いＬＧエレクトロニクスＶ５０ＴｈｉｎＱで測定した場合を除いて、すべてＫＴとＳＫテレコムよりも遅い結果が出たと主張した。キム・ヨンインＫＴネットワーク戦略担当（常務）は「延世大、弘大など大学街では測定結果が（ＬＧユープラスの主張と）全く異なり、Ｖ５０ＴｈｉｎＱで測定した場合に限りＬＧユープラスが最も高かった」とし「不正確な根拠で５Ｇ品質が最も良いというのはねつ造」と主張した。キム常務は超高速インターネット速度を測定するベンチビーは移動しながら主に使用する５Ｇ通信ネットワークを測定するのに適していないと指摘した。

これに対しＬＧユープラスは「速度品質に関する疑問を解消して、消費者に正しい情報を提供するためには公開検証が最善」と逆に攻勢をかけた。続いて「ベンチビーは国内を代表するモバイル速度測定アプリであり、１００万以上のダウンロード数となっている」とし「信頼性と公信力が認められて最も多く利用されるアプリであり、したがって通信関連ビッグデータも最も多く保有しているアプリ」と反論した。

現在、科学技術情報通信部はＬＴＥの速度品質を調査して公開しているが、５Ｇ通信に関しては試験測定をするだけで、公式的な測定、公開はしていない。速度品質を測定した基準もまだ用意されていない。通信業界の関係者は「３社がそれぞれ測定した結果で最高だと主張すれば、消費者の混乱を招く」とし「科学技術情報通信部が明確な基準と測定体系を用意してこそ、速度競争が消費者に恩恵を与える方向で進行される」と述べた。