韓国の「百万長者」は１２万人…前年比１９％増

　韓国で１００万ドル（約１億円）以上の資産を保有する「百万長者」は、０７年末現在約１１万８０００人であることが、調査で分かった。

メリルリンチとコンサルティング企業の仏キャップジェミニ社が１４日、韓国紙の毎日経済新聞がソウルで開催した世界知識フォーラムで発表した「アジア・太平洋富裕者報告書」の内容だ。

この報告書によると、韓国の百万長者、すなわち個人富裕層（ＨＮＷＩ＝High Net Worth Individual）は前年に比べ１８．９％増えた。これは、全世界平均の６％を大きく上回る。インド（２２．７％）、中国（２０．３％）、ブラジル（１９．１％）に次いで４番目に高い増加率。

韓国のＨＮＷＩが保有する換金性資産（住居や車など消費財を除いた株式・不動産など容易に現金化できるもの）の総額は３２００億ドル（約３８兆円）で、前年に比べ１８．１％増加した。１人当たりの平均資産は約３２０万ドルにのぼる。キャップジェミニ側はこれについて「アジア・太平洋地域で高額資産家が増え、韓国内でも富の偏重が進んでいる」と分析した。

特に韓国内のＨＮＷＩが保有している総資産で不動産が占める割合は約４０％と、世界平均（１４％）を大きく上回る。株式の割合（２０％）は世界平均（３３％）を下回った。アジア・太平洋地域のＨＮＷＩは資産の５３％を、母国を含むアジア・太平洋地域の市場に投資していることが分かった。韓国内のＨＮＷＩはこの比率が６０％に達し、アジア・太平洋地域や世界平均（２０％）よりも高かった。