物価上昇はしばらく続く、韓国銀行が見通し

【ソウル４日聯合】韓国銀行は４日に行われた国会企画財政委員会の業務報告で、近ごろの国際原油価下落にもかかわらず、物価上昇傾向はしばらく続くとの見通しを示した。原油など国際原材料価格は大きく下落したが、これまでの急騰による余波と公共料金の引き上げ、ウォン安ドル高現象などにより、物価は当面上がり続けるだろうとしている。
　韓国銀行は、貿易条件の悪化や高い物価上昇率による心理の冷え込みから内部の不振が続くものの、輸出が支えとなり、景気はゆるやかな鈍化をみせると予測した。経常収支は、原材料の輸入が増えたにもかかわらず輸出好調で赤字規模が減るものと見込んでいる。国際原油価の動きなど経済状況の変化と、それに伴う物価および景気の上振れ・下振れリスク変動を綿密に点検し、通貨政策を運用する方針だとした。

　為替については、原則的に市場で決定されるようにするものの、過度な偏り現象などで為替相場が急激に変動する場合は、これを緩和するため努力する。

　外貨準備高の運用と関連しては、流動性と安全性確保を最優先に収益性も高められるよう投資対象を多様化していくとし、国際金融市場に影響を与えない範囲で外貨資産運用業務の情報公開範囲を拡大する考えも示した。