朴大統領、逮捕状が請求された3人目の元大統領に…「収賄罪」

検察が２７日、朴槿恵（パク・クネ）前大統領（６５）に対する逮捕状を請求した。憲法裁判所が罷免決定をしてから１７日目だ。これを受け、朴前大統領は全斗煥（チョン・ドゥファン）、盧泰愚（ノ・テウ）元大統領に続いて逮捕状が請求された３人目の元大統領になった。

逮捕状請求書の内容によると、検察特別捜査本部は朴前大統領に収賄、職権乱用、公務上秘密漏洩容疑を適用した。このうち収賄は朴英洙（パク・ヨンス）特別検察官チームの捜査内容が反映された結果だ。朴前大統領に対する昨年の特別捜査本部の１次捜査当時は収賄容疑を含めていなかった。

朴英洙特検チームは朴前大統領が崔順実（チェ・スンシル）被告（６１）らと共謀してサムスンの経営権継承などを支援する代わりに、サムスン側からミル・Ｋスポーツ財団に合計２０４億ウォン（約２０億円）の資金を受けた点を賄賂と判断した。さらにチョン・ユラ容疑者（２１）に対するサムスン側の乗馬支援約束金額２１３億ウォン（実際に渡した金額は７７億９７３５万ウォン）と冬季スポーツ英才センター支援金１６億２８００万ウォンまで含め、計４３３億２８００万ウォンを賄賂と見なした。

特別捜査本部は令状を請求し、この金額をそのまま収賄とした。またミル・Ｋスポーツ財団に対する企業の出資金７７４億ウォン全体を強要の結果と判断した。サムスンの財団出資金２０４億ウォンは「強要による賄賂」というのが検察特別捜査本部の捜査の結論だ。いわゆる「文化・芸術人ブラックリスト」に関する部分は逮捕状請求の内容の約２０％を占めた。特検チームの捜査内容がそのまま含まれた。検察は逮捕状の請求を伝えながら「多くの犯罪容疑を否認するなど、今後、証拠を隠滅するおそれがある」とし「共犯の崔被告と指示を履行した関連公職者だけでなく、賄賂供与者までが逮捕された点から、逮捕状を請求しないのは公平性に反する」と説明した。

逮捕するかどうかの裁判所の審査は３０日午前１０時３０分からソウル中央地裁でカン・ブヨン令状担当判事（４３）の審理で行われる。この裁判所のイ・ウンサン公報判事は「逮捕状請求の場合、通常２日または３日後に実質審査をする。今回の事件は記録がぼう大であり事前検討時間を十分に持つ必要があるため３日後に決めた」と説明した。朴前大統領が審査に出席しなければカン判事は書類だけで逮捕状を発給するかどうかを決めなければいけない。

朴前大統領に対する逮捕状の請求は金秀南（キム・スナム）検察総長の決定に基づく。金総長は逮捕状請求直後、周囲の人に「苦痛だが、これが民主主義の基礎である法治主義を確立する道ではないのか」という言葉で心情を伝えた。２１日に朴前大統領が検察特別捜査本部で聴取を受けた後、検察の内外では逮捕して捜査するべきだという「原則論」と、逮捕せず裁判を受けるようにするべきだという「温情論」が同時に提起された。金敬洙（キム・ギョンス）元釜山高等検察庁長は「朴前大統領は第１期特別捜査本部ですでに職権乱用と公務上秘密漏洩容疑で立件された状態であり、特検チームの捜査で収賄容疑まで追加された状況だった。検察総長が違う選択をするのは極めて難しい状況だった」と述べた。

一方、朴前大統領の弁護人の柳栄夏（ユ・ヨンハ）弁護士はこの日午後３時４０分ごろ、朴前大統領のソウル三成洞（サムソンドン）の自宅を訪問し、約３時間後に出てきた。