脱北女子大生、初のROTC候補生に

翌月１日に創立される梨花（イファ）女子大学軍団（ＲＯＴＣ）に脱北民出身のイ・スヨンさん（２４）が選抜されたと学校関係者が３０日、明らかにした。脱北民がＲＯＴＣ候補生に選ばれたのは今回が初めて。梨大関係者は「脱北民がＲＯＴＣ候補生に志願したという事実に学校側も多少驚いたが、誇らしいと考える」とし「初めて組織される梨大学軍団で模範になるよう期待している」と話した。

梨大側によればイさんは２００６年に脱北した。咸鏡北道（ハムギョンブクド）国境地帯出身のイさんは２００２年に２回脱北を試みたが失敗した。北朝鮮でのみじめな生活と韓国での経験がイさんを陸軍将校の道に駆り立てたという。

陸軍関係者は「イさんは志願動機欄に『人々の偏見を打ち破る希望の証拠になりたい』と書いた」とし「韓国で自分の場所を見いだせない脱北民に、私たちもやればできるというところを見せたいと話していた」と伝えた。また「脱北民も大韓民国の国民だ。脱北民に対する先入観を破ることができる新しい挑戦をしたいと述べていた」と明らかにした。

だが、イさんはメディアを通した公開インタビューは遠慮した。梨大関係者は「イさんがスタートから他のＲＯＴＣ候補生と違ってメディアの関心を集めるのは負担になると言った」と説明した。

国防部が女性ＲＯＴＣを募集したのは２０１０年からで、ことしで７年目。初年度は淑明（スンミョン）女子大をはじめとする７つの大学から６０人を選抜した。２０１１年からは淑明女子大３０人、誠信（ソンシン）女子大３０人などを含めて全国から２５０人を選抜した。競争率は５対１以上だった。

ことしは梨花女子大を含めて淑明女子大・誠信女子大など３校から９０人、他の大学から１９０人など計２８０人を選抜した。選抜過程は１次筆記試験と性格検査に続いて２次体力検査と面接で行われる。男性候補生とは体力測定の基準が違うだけで、残りの項目は同じ基準が適用される。