韓国最高裁長官、国民に謝罪へ…相次ぐ判事の不正で

梁承泰（ヤン・スンテ）最高裁判所長官が６日、国民に向けて謝罪文を発表する。

現職部長判事では初めてキム・スチョン部長判事（５７）がチョン・ウンホ前ネイチャーリパブリック代表（５１）から請託とともに１億７０００万ウォン（約１６００万円）台の賄賂を受けた容疑で２日に拘束されたことに関してだ。最高裁長官が公開的に国民に謝罪するのは、２００６年の「法曹ブローカーキム・ホンス事件」で当時のチョ・グァンヘン・ソウル高裁判事（拘束前に辞職）が収賄容疑で拘束されて以来１０年ぶり。

李容勲（イ・ヨンフン）元最高裁長官（７４）は当時、「国民は我々が裁判官という理由だけで修道者のような厳格な道徳性と高度な自己節制を（裁判官に）求めている」と述べた。

最高裁の関係者は４日、「Ｓ部長判事が売買春現場で警察の取り締まりで摘発されてから１カ月後に発生したキム部長判事の拘束事件で、梁承泰最高裁長官は司法府全体に対する国民の信頼が崩れることを強く懸念している」とし「自ら前に出て反省と改革を誓うために発表文を準備中と聞いている」と述べた。梁最高裁長官の謝罪文には、相次ぐ判事の不正事件を単に個人の問題として済ませるべきではないという内容が入るとみられる。

ある判事は「今回の事件は判事個人の逸脱問題であるため最高裁長官の謝罪はやり過ぎだという内部の意見があったが、最高裁長官の考えは違う」とし「予防に失敗した裁判所全体が責任を負うべきであり、構造的な問題であるため、真摯に反省してこそ国民の信頼を回復できるというのが最高裁長官の判断」と伝えた。

特に梁最高裁長官は昨年１月に「明洞（ミョンドン）私債王」から２億ウォン台の金品を受けた容疑で当時のチェ・ミンホ判事が拘束されて以来１年８カ月ぶりに、またも自分の在任中に判事拘束事件が発生し、大きな衝撃を受けたとみられる。法院行政処の関係者は「最高裁長官の悲しそうな表情を見ると気の毒なほど」とし「チェ・ミンホ元判事は検事在職時のことだがキム部長判事は判事在職時のことであり、判事らが顔を上げられない雰囲気」と伝えた。

これを受け、梁最高裁長官は主要公式行事も相次いで取り消している。ひとまず２日に最高裁の講堂で法曹界と市民団体の関係者を招請して開く予定だった裁判所の日（９月１３日）記念音楽会を中止にした。裁判所の日とは１９０９年に日本に奪われた司法主権を１９４８年に取り戻したことを記念する裁判所の最大の行事。今後、記念討論会など他の行事も内部だけで開き、当日は記念式だけをして終えることにした。

最高裁のある裁判研究官は「多くの判事が裁判所内の会合はもちろんで個人的な日程も取り消している」と伝えた。

梁最高裁長官は国民への謝罪とともに全国の裁判所関係者に強力な内部浄化努力を注文する計画だ。この日、全国の裁判所長官も最高裁で会議を開き、裁判官不正根絶対策を議論することにした。