「詐欺疑惑」朴槿恵大統領の妹、別の詐欺事件にも関与

李碩洙（イ・ソクス）特別監察官によって１億ウォン台（約９００万円）台の詐欺の疑いで告発され、検察の捜査を受けている朴槿恵（パク・クネ）大統領の妹の朴槿令（パク・クンリョン）元育英財団理事（６２）が別の詐欺事件にも関与していたことが明らかになった。朴氏は育英財団の代表権がない状態で財団の名前で任意に締結した業務協約が詐欺行為に利用されたのだ。

ソウル北部地裁刑事５単独のキム・ユラン部長判事は、スクールバス運行サービスを提供する代価として２０００万ウォンを受け取った容疑（詐欺）で起訴されたＭ（４８）に罰金５００万ウォンを言い渡したと２４日、明らかにした。Ｍは２００９年７月、ソウル広津区陵洞（クァンジング・ヌンドン）にある育英財団こども会館事務室でＨ氏に会い、「間もなくオープンする国際幼稚園のスクールバス５０台の運営権を与える」として権利金５０００万ウォンを要求した。

当時Ｍは自身を国際青少年文化交流協会事務局長だと紹介し、自身が運営する協会が英国Ｗ社の国際幼稚園プログラムライセンスを持っていると主張した。Ｍは育英財団とも国際幼稚園「ブリティッシュスクール」の運営協約を結んでいるとし、朴氏と結んだ「こども会館ブリティッシュスクール事業」協約書をＨ氏に見せた。

これを受けてＨ氏はＭに契約金と中途金をそれぞれ１０００万ウォンずつ計２０００万ウォンを渡した。

だが、Ｍは国際青少年文化交流協会とは何の関連もなく、Ｗ社の国際幼稚園プログラムライセンスも持っていなかった。朴氏と２００９年１月に締結したという協約も効力がなかった。協約を締結するのに先立ち、朴氏は大法院（最高裁に相当）の判決で理事長職を失っていた状態だった。

１９９０年に育英財団理事長に就任した朴氏は未承認賃貸収益事業を展開するなど設立趣旨からは外れるような運営で２００４年に管轄の城東（ソンドン）教育庁から就任承認を取り消された。朴氏はその後、教育庁を相手取り処分取消訴訟を起こしたが、２００８年５月大法院確定判決で理事長職を失っていた。