＜格闘技＞“美女女子高生ファイター”イ・イェジ「痛みを怖がっていたら格闘技選手できない」

高２の少女がリングの雰囲気を熱くしている。

「美女女子高生ファイター」と呼ばれているイ・イェジ〔１７・原州（ウォンジュ）尚志女子高〕がその主人公だ。

イ・イェジは２日、中国長沙の湖南国際展示センターで開かれたロードＦＣ　０３２大会女子の部４６キロ級で日本の華ＤＡＴＥ（１９）に判定勝ちを収めて通算２勝とした。

試合直後に会ったイ・イェジは、身長１５５センチの小柄な体格とかわいく小さな手、キラキラ輝く目の持ち主だった。

同じ年頃の男子生徒から愛の告白をかなり受けそうな容貌だった。そんなイ・イェジに新聞に載せる写真を１枚撮りたいと言うと大きなメガネを素早く外した。視力はかなり悪い方だが、写真は美しく撮ってもらわなくてはならないという。だが、メガネを外すと鉄拳を浴びて腫れた頬骨の部位が姿を表わした。見るのも痛々しかったが、「痛くないか」と尋ねてみた。

「痛みを怖がっていたら格闘技選手はできません」。イ・イェジはそうして明るく笑った。

彼女は貪欲だ。昨年７月に初めてリングに立ち、デビュー後の二試合は連敗続きだった。だが、相手パンチを顔面で受けながらも執拗に迎え撃つ思い切ったプレースタイルは際立っていた。おかげでイ・イェジは格闘技ファンの心を一気につかんだ。

イ・イェジは勝利のために歯を食いしばりさらなる努力を重ねている。イ・イェジは毎日午後４時３０分に授業が終わるとすぐに体育館を走っていって午後１０時をかなり回った時間にもまだ運動を続けている。うまくいかない技はできるまで１００回、２００回と練習を重ねている。その結果、ことし３月に下牧瀬菜月（２８・日本）を相手に生まれて初めての勝利を上げたことに続き、この日感激の２勝目を記録した。

「嬉しいというより申し訳ない気持ちのほうが大きいです。実は左足首に負傷があって試合を思い通りにできなかったんです。すべて自己管理できない私が悪いんです。次回は私を応援して下さる方々にもっと素晴らしくおもしろい試合をお見せしたいです」。

イ・イェジが格闘技に入門したのは偶然だ。子供のころから抜群の運動神経を見せていたイ・イェジは早くから校内運動部からのラブコールを受けていた。

「柔道、陸上、バドミントン、ウエイトリフティング、エアロビクスなど、やったことのない運動はありませんでした。競走は男子より早いです。そうこうするうちにいろいろな運動部から入部の勧誘があり、少年体育大会でも大小の大会が開かれる時には学校や故郷代表として出場してほしいという要請もたくさん入ってきました」。

そうするうちに中３だった２０１４年夏、趣味で総合格闘技を始めて格闘技の魅力にハマった。

「数学の公式はよく分かりません。私、実は『数放者（数学をあきらめた者）』なんです（笑）。でも格闘技の公式はすらすら頭に入ってきます。相手が防げばそれをどのように攻撃し、それをまた防げば次はこんな風に対処する・・・というような感じで格闘技にも公式があるんです」。

だからだろうか。友達がアイドルグループのＥＸＯ（エクソ）を追いかけている間、イ・イェジは格闘技選手をアイドルにして友達から白い目で見られているという。

「友達は理解できないというような表情でした。私は自分が好きなことを他人の目を気にせずやる方です。ちょっと変わっているでしょう？　ハハ」

イ・イェジの夢はアジアで最も格闘技公式をうまく解く選手になることだ。イ・イェジは「まずは一番うまい選手になりたいです。その次はその時考えます」として明るく笑った。