朴大統領、興南撤収の主役ルーニー元提督に「真の英雄」

首脳会談のために訪米した朴槿恵（パク・クネ）大統領のワシントン訪問行事には近・現代史にわたり韓国と縁を結んだ米国の人々が大挙参加した。１４日（現地時間）、朴大統領の韓国戦参戦碑訪問と「韓米友好の夜」行事には韓国戦争（朝鮮戦争）当時、興南（フンナム）撤収作戦の主役たちが招かれた。

政府の高位関係者は「朴大統領が韓米同盟の本質を見せてくれる人物らと共にした」として「一角で『中国傾斜論』が出てくる時に、韓米同盟の過去と現在を合わせて基本を強調する必要があるという趣旨で今回の行事が用意され、朴大統領が格別に取りまとめた」と話した。

朴大統領は１４日午前、ワシントンにある韓国戦参戦碑を訪れて献花した。この席で韓国戦争当時、興南撤収作戦に参加した米軍兵士らに会った。朴大統領は行事前に避難民１万４０００人を乗せた「奇跡の輸送船」ビクトリー号の一等航海士だったジェームズ・ロバート・ルーニー元提督に、英語で「Ｙｏｕ　ａｒｅ　ｔｈｅ　ｔｒｕｅ　ｈｅｒｏ（あなたは真の英雄だ）」と挨拶した。さらに「Ｃｏｕｎｔｌｅｓｓ　Ｋｏｒｅａｎｓ　ａｒｅ　ａｌｉｖｅ　ｔｏｄａｙ　ｔｈａｎｋｓ　ｔｏ　ｙｏｕ（数多くの韓国の人があなたのおかげで今日を生きている）」と敬意を表わした。朴大統領は米陸軍１０軍団長として興南撤収作戦時に避難民の乗船の決断を下した当時のエドワード・アーモンド将軍の外孫であるトーマス・ファーガソン氏にも「ありがとうございます」と挨拶した。朴大統領は行事後の挨拶の言葉でも「最初に（参戦碑を）訪れた。困難な時に助けてくださった皆さんを忘れないという韓国国民の気持ちを伝えるために」と強調した。

この日夕方に開かれた「韓米友好の夜」行事にはこれらと共に韓国と縁深い人々が総出動した。朴大統領は米側の人々を直接紹介した。朴大統領は「（興南撤収作戦に参加した）ラウニー中将やルーニー元提督、アーモンド将軍の外孫ファーガソン大佐がこの席にいらっしゃる。

感謝申し上げる」とした。さらに「ジョージ・ドレーク博士は韓国戦争のうちの参戦した勇士として、韓国孤児の面倒を見てくださり、７６年に板門店（パンムンジョム）で発生した悲劇的事件（８・１８斧蛮行事件）の犠牲者である故ボニファス少佐の未亡人も共にいる」と紹介した。

ルーニー元提督は「真の英雄は自由のためにあらゆるものを捨てて家と村を離れた韓国人だった」と回想した。またファーガソン氏は興南撤収を背景にした映画『国際市場』を３回も観たといった。

行事には甲申政変後に米国に派遣された初めての女性宣教師として韓国初の女性教育機関である梨花（イファ）学堂を設立したメアリー・スクラントンのひ孫サリー・ケールさんと１９０５年の乙巳勒約以後、高宗（コジョン）皇帝の特使として密書を携帯して訪米したホーマー・ハルバートの孫ブルース・ハルバートさんも参加した。３代にわたり韓国と縁を結んだダイアナ・トゴン元国務省本部大使も姿を見せた。トゴン元大使の祖父は日帝の強制占領期間に韓国の独立運動を支援し、父親は李承晩（イ・スンマン）大統領の経済顧問として活動した。