韓国造船３社、赤字は４兆7000億にもなるが…労組は「共同ストライキ」

韓国３大造船会社である現代重工業・大宇（デウ）造船海洋・サムスン重工業労働組合が共同ストライキをする。３社が今年４－６月期だけで４兆７０００億ウォン（約４８７４億円）の赤字を記録する中で突入する共同ストライキだ。

２０日、造船業種労組連帯によれば、３社は来月９日に共同ストライキを始める。労組連帯は３大造船会社をはじめとしてＳＴＸ造船・城東（ソンドン）造船など民主労組金属労組所属９カ所の造船所労組で構成された。一旦そのうち３大造船会社だけでこの日にストライキをすることにした。９日以降もストライキを継続するかは決まっていない。

３大造船会社が共同ストライキをするのは初めてだ。現代重工業労組のキム・ヒョンギュン政策企画室長は「３社とも経営危機の責任を勤労者に押し付けて賃金を凍結しようとしているため一緒にストライキすることにした」と話した。キム室長は「３大造船会社の他に連帯所属以外の労組の参加についても議論している」と付け加えた。

共同ストライキに先立ち、２６日に３時間の部分ストを行う現代重工業労組はストライキ参加者にインセンティブを与えることにした。現代重工業労組は最近ホームページに「ストライキに参加すれば平均基本給の７０％を商品券で支給する。また（塗装・乾燥など）特定工程の担当者が集中ストライキに参加すれば基本給の１００％を現金で支給する」という文章を掲載した。

この会社の労組は今月１７日に開かれた中央争議対策委員会でこのような「ストライキ参加組合員優待基準」を用意した。キム・ヒョンギュン室長は「業種の特性上、ストライキをしても作業を全て止めることができず、組合員がストライキに参加するのが容易でない」とし、「ストライキ参加者を増やすためにインセンティブの提供が必要だと判断した」と話した。昨年のストライキ参加者は２０００～３０００人で、全組合員１万６０００人余りの２０％を下回った。

労組内外では「ストライキ参加者をお金で募集している」という批判が出ている。雇用労働部蔚山（ウルサン）市庁のチョ・ウンギュ監督官は「組合費を活用するため法に抵触することはないが『金を使ってストライキする』という良くない前例を残しそうだ」と話した。労組は２４日に代議員大会を開いてストライキ参加の組合員にインセンティブをあたえる方案を最終確定する予定だ。