来年から地下鉄の紙製乗車券を廃止…ソウル

【ソウル２６日聯合】来年からソウル市内の地下鉄から紙製の乗車券が姿を消すことになる。ソウル市が２６日に明らかにしたもので、従来の磁気テープを使った紙製乗車券から、半永久的に使えるＩＣチップを内蔵した交通カードに切り替えていく。
　現在、ソウル地下鉄１～８号線、コレール（韓国鉄道公社）、仁川地下鉄の利用者のうち、紙製乗車券の使用比率は交通カードの普及拡大に伴い、２００３年に３９％、２００６年に２２％と毎年大幅に減少している。このうち高齢者、障害者、国家有功者など無賃乗車の割合は、高齢化の進行などから２００３年の２４％から２００６年には５５％まで増加しており、無賃用乗車券の製造費用も年間１９億ウォン（約２億１６００万円）程度まで膨れ上がっている。また、来年４月に開業予定の地下鉄９号線と２０１０年開業予定の新盆唐線などでは交通カード専用でシステムが構築されるため、紙製の乗車券をそのまま使用する場合の互換性への問題が懸念されていた。

　これを受けソウル市は、地下鉄１～８号線の決済システムを交通カード専用に切り替え、金融機関やカード会社を通じて７月までに市内在住の無賃乗車対象者にＩＣチップ内蔵のクレジットカードや交通カードを発給し、８月から使用できるようにする計画だ。また、地方在住で交通カードの発給が困難な無賃乗車対象者については、８月からＩＣチップ内蔵の１回券を用意し、現金で乗車する利用者についても来年４月の９号線開業に合わせＩＣチップ内蔵の１回券に切り替える計画だ。１回券利用の場合、運賃とは別に１００～２００ウォンのデポジットが必要で、下車後に乗車券を回収する際にデポジットを払い戻す。