＜大リーグ＞師匠カーショーもビックリ…柳賢振のスライダーマジック（１）

柳賢振（リュ・ヒョンジン、２７、ＬＡドジャース）が新しい変化球、ハードスライダー（ｈａｒｄ　ｓｌｉｄｅｒ、速くて強いスライダー）をマスターしたようだ。まだ習って間もないが、すでに柳賢振の武器となっている。

柳賢振は２８日（日本時間）、米サンフランシスコＡＴ＆Ｔパークで行われたサンフランシスコ戦に先発し、６イニングを３点（６被安打、１四球）に抑え、４－３の勝利に貢献した。ザック・グレインキー（１２勝６敗、防御率２．７４）、クレイトン・カーショー（１２勝２敗、１．７６）に続き、柳賢振（１２勝５敗、３．４４）までがサンフランシスコ戦で勝利したドジャースは、ナショナルリーグ西部地区トップを守った。

スポーツ専門チャネルＥＳＰＮの中継陣はカーショーをブースに招き、「柳賢振は鋭いスライダーを投げる。（２７日に完封勝ちした）あなたのスライダーを見ているようだ」と話した。カーショーも“弟子”柳賢振のスライダーについて、「わずか２試合で自分のボールにした。私よりはるかに速い」と称賛を惜しまなかった。２２日のピッツバーグ戦で解説をしたドジャースの伝説オーレル・ハーシュハイザーも「柳賢振の外角速球とハードスライダーの組み合わせはカーショーのパターンと似ている」と説明した。メジャー現役最高投手のカーショーとメジャー２年目の柳賢振にハードスライダーという接点が生じたのだ。

柳賢振はサンフランシスコ戦の後、「カーショーから習ったスライダーが通用した。もうなくてはならない球種だ。もっと多く投げなければ」と語った。柳賢振がカーショーからスライダーを習ったのは前半戦最後の試合である１４日のサンディエゴ戦の前だった。その後、柳賢振は３連勝中だ。２８日のサンフランシスコ戦では投球数１０３球のうち３０球がハードスライダーだった。その代わりサークルチェンジアップの比重が１１球と大きく減った。

この３試合、柳賢振のピッチングはミステリーに近かった。最も驚くべき点は習得速度だ。柳賢振は昨年までもスライダーを時々投げていた。速球とチェンジアップの組み合わせが単調になる時、カーブとスライダーを混ぜた。現在威力を発揮しているハードスライダーは３カ月前にハニーカット投手コーチから学び、２週間前にカーショーからヒントを得て練磨した。

信じがたいほど短い期間にハードスライダーを覚え、主な武器として活用しているのだ。投手専門家の楊相ムン（ヤン・サンムン）ＬＧ監督は「新しい球種の習得には普通、数年はかかる。さらに２、３種類の変化球をすべてうまく投げるのは不可能に近い。柳賢振を見ると、人間の限界は克服可能だという気がする」と絶賛した。