韓国民間団体が対北肥料支援推進　政府は慎重姿勢

韓国統一部の金義道（キム・ウィド）報道官は１７日の定例会見で、民間団体の民族和解協力汎国民協議会（民和協）が北朝鮮への肥料支援を進めていることについて、「政府との協議が必要だ」と述べ、慎重な姿勢を示した。

　民和協は南北統一問題などに取り組む韓国最大の民間団体で、同団体の洪思徳（ホン・サドク）代表常任議長は朴槿恵（パク・クネ）大統領の側近とされる。

　韓国は２０１０年３月に発生した海軍哨戒艦「天安」沈没事件を受け、同年５月から南北経済協力事業を中断している。民間団体が北朝鮮に支援できるのは乳幼児や妊婦らのための粉ミルクや栄養補助食品、医薬品などに制限されている。

　金報道官は政府当局による肥料支援についても、「現時点ではまったく検討していない」と断言した。

　民和協は今月１３日から、北朝鮮に肥料１００万袋（２トン）を支援するための募金を展開している。