＜新体操＞ソン・ヨンジェ、世界シニア国際大会で初のメダル３つ…仁川アジア競技大会に期待

“新体操”ソン・ヨンジェ（２０、延世大）が今季初の大会で銅メダル３個を獲得した。

ソン・ヨンジェは２日（日本時間）、ロシア・モスクワで開かれた２０１４モスクワ新体操グランプリ種目別決勝でフープ（１７．５１６点）、クラブ（１７．８１６点）、リボン（１７．７６６点）種目ですべて銅メダルを獲得した。ボール（１７．６３３点）は惜しくも４位だった。世界的な選手が招待された大会で、ソン・ヨンジェがメダル３個を取得したのは初めて。

ソン・ヨンジェは昨年６月にタシケントで開催されたアジア選手権大会で個人総合１位になったのをはじめ、フープとクラブで１位、リボンで２位となった。しかしこの舞台は新体操最強国ロシアの選手が出場しないアジア大会だった。

最初の種目のフープでソン・ヨンジェはオーストリアの作曲家ルートヴィヒ・ミンクスのバレエ音楽「ドンキホーテ」に合わせて演技をした。途中にミスもあったが、落ち着いて演技を終え、シーズン初のメダルを獲得した。

クラブではイタリア歌手パトリジオ・ブアンヌの曲「Ｌｕｎａ　ｍｅｚｚｏ　ｍａｒｒｅ」の軽快な旋律に合わせて楽しい演技を見せた。クラブを頭の上にのせてステップを踏む独特の演技で、４種目のうち最も高い点数を受けた。ボールではロシアの作曲家マーク・ミンコフの「Ｙｏｕ　Ｄｏｎ’ｔ　Ｇｉｖｅ　Ｕｐ　ｏｎ　Ｌｏｖｅ」が流れる中で無難な演技をしたが、惜しくもメダル圏に入らなかった。最後のリボンではエキゾチックな音楽「バーレーン」に合わせて力のある演技をした。

ソン・ヨンジェは前日に行われた個人総合でフープ（１６．５８３点）、ボール（１７．３８３点）、クラブ（１７．９００点）、リボン（１７．２００点）と全体的に安定した点数を受け、６位（合計６９．０６６点）となった。

ロシア選手がホームで開催された大会の上位を占めた。マルガリタ・マムン（１９）が個人総合１位（７４．９９９点）、マリヤ・ティトバ（１７）が２位（７３．１８２点）、ヤナ・クドラプチェバ（１７）が３位（７２．７６５点）だった。ロシア以外の選手ではソン・ヨンジェの順位が最も高かった。

今季ソン・ヨンジェはプログラムの難易度を上げた。昨年１１月初めにロシアへ現地練習に行き、エレナ・ピョドロワ・コーチとともに決めたプログラムだ。１年前より２カ月ほど早くシーズンを始め、よりハードに練習を積んできた。２０１４仁川アジア競技大会での金メダルと世界選手権大会でのメダル獲得のためだ。

このおかげでソン・ヨンジェはモスクワグランプリで一段階高い演技を見せた。昨年のこの大会では総点６１．４９８点で、個人総合１０位に終わったが、今年は８点近く総点を引き上げた。

キム・ジヨン国際審判は「昨季よりプログラム完成度が高い。技術難度が高まり、バックミュージックとよく調和し、全体的に成熟した印象を与えた」とし「練習を早く始めたのが大きなプラスとなった。ミスを減らせばアジア競技大会で金メダルを期待できそうだ」と話した。