＜ソチ五輪＞２回の転倒も再び起き上がり…韓国女子ショートトラック500ｍで16年ぶりの銅メダル

一瞬をかすめた不運に、彼女のメダルは金色から銅色に変わった。しかしパク・スンヒ（２２、華城市庁）はりりしく堂々としていた。

パク・スンヒは１３日、ソチのアイスバーグスケートパレスで開かれたソチ冬季オリンピックショートトラック女子５００メートルで銅メダルを獲得した。

パク・スンヒは準決勝１組から４３秒６１１で１位を記録した。決勝進出の選手の中で最も良い記録を出して一番内側からスタートした。パク・スンヒはいちはやく内側コーナーを占めて先頭に出た。１周目をうまく回るかと思ったら、すぐに事故が起きた。後からついてきたアリス・クリスティ（２４、英国）がコーナーでバランスを失って倒れた。すぐ前を走っていたパク・スンヒ、そしてクリスティのそばにいたアリアンナ・フォンタナ（２４、イタリア）も一緒に倒れた。

あっという間に１～３位が倒れた間に、一番後ろを走っていた李堅柔（２８、中国）が先頭に飛び出した。慌てたパク・スンヒはいちはやく起きた。５００メートルレースで倒れた選手が先んじた選手に追いつくのは不可能だ。それでもパク・スンヒは力いっぱい氷上を滑った。そうして５、６歩踏み出してまた倒れた。気持ちが先走ってスケートがついていけなかったのだ。

結局、李堅柔が漁夫の利で最初に決勝ラインを通過し、パク・スンヒは一番最後になった。李堅柔（４５秒２６３）と９秒近い差が生じた記録５４秒２０７が電光掲示板についた。審判陣はクリスティの失格を判定した。パク・スンヒが４位から３位に上がって銅メダリストになった。

強力な優勝候補だったシム・ソクヒ（１７、セファ女子高）が準々決勝で脱落した中でパク・スンヒに期待が集まった。瞬発力が良いパク・スンヒは昨年３月の世界選手権、昨年９月のワールドカップ第１次大会女子５００メートルで２位になった。ソチオリンピックが近づく中で５００メートルの成績が向上してシム・ソクヒと金メダル争いになると期待されていた。

パク・スンヒは予選から準々決勝・準決勝を全て組１位で通過した。ずっと完ぺきなスケートをしてきた中で不運につまずいた。力に余るレースを終わらせたパク・スンヒはむなしく天井を眺めた。

しかしパク・スンヒはりりしく元気を出した。彼女は「準備した通りに滑ろうと努力した。私の実力がこの程度なのだと思う。金メダルを取れなくて惜しいが、今後も競技が残っている。気持ちを整理して後輩と残りの競技をしっかりやりたい」として「２回倒れた時、ただ早く行かなければとだけ思った。１つの競技中に２回倒れたのは初めてだ。なぜそうなったのか。それが実力だ。気持ちがとても焦っていた」と話した。

２回倒れたパク・スンヒは、残りの競技の出場も不透明になった。ショートトラックのユン・ジェミョン代表チーム総監督は「スンヒが決勝を行った後、右膝の状態が良くない。１５日に開かれる１５００メートルにはチョ・ヘリ（２８、高陽市庁）が代理選手として出場する。その後の競技は体の状態を見て出場の有無を決めるだろう」と明らかにした。