離散家族再会予定の金剛山で大雪　韓国が点検団派遣

　朝鮮戦争で生き別れになった離散家族の再会行事が２０日から予定されている北朝鮮・金剛山地域で大雪が続いていることから、韓国政府は除雪車を現地に追加投入したほか緊急点検団を派遣するなど開催実現に総力を挙げている。

大雪が続いている金剛山地域＝（聯合ニュース）大雪が続いている金剛山地域＝（聯合ニュース）

　韓国統一部当局者は１１日、金剛山地域では１０日に積雪量が２メートルに達したとして、政府当局者５人による点検団が１１日未明に現地に向かったと明らかにした。

　離散家族再会行事開催の合意を導いた韓国側首席代表の李徳行（イ・ドクヘン）大韓赤十字社実行委員（統一部政策企画課長）を団長とする点検団を含む２５人が同日訪朝した。

　韓国道路公社の除雪車６台も同日、現地に送られた。金剛山地域ではすでに今月７日から韓国の除雪車が除雪作業を行っている。

　統一部当局者は、雪は今日中にやむが今週中に再び降雪が見込まれるとして、「再会行事に支障がないよう関係部署が協力し最善を尽くす」と述べた。

　北朝鮮側は現在、シャベルなどで除雪作業を行っているとされる。韓国の一部からは、北朝鮮側の行事参加者らが金剛山に向かう道路の除雪作業が進まなければ開催が延期される可能性があるとの懸念も出ている。

　統一部関係者は過去に金剛山で１メートル５０センチの積雪が観測された時も離散家族再会行事が予定通り行われたとして、「予断はできないが来週はそれほど寒くないとみており、今週の状況を見ると大丈夫だ」と説明した。