仏ＤＰＡＭ「来年、乳幼児服の価格さらに下げて韓国市場攻略」

「来年５月、蚕室（チャムシル）ロッテワールドタワーの中にアジア最大規模のフラッグシップ店舗を出して、さらに積極的に韓国市場を攻略する計画です」。

欧州の乳幼児服トップのフランスＤＰＡＭ（ディーパム）のＧｕｉｌｌａｕｍｅ　Ｄｅｓｃｏｔｔｅ最高経営責任者（ＣＥＯ、３５）は最近、中央日報とのインタビューでこのように明らかにした。

ＤＰＡＭはフラッグシップ店舗のほかにも来年中に韓国内に３つ以上の店舗を追加でオープンする。２００８年に国内に初めての輸入されたＤＰＡＭは２０１１年、ロッテ百貨店が流通権を買収した後、国内の店舗を１８カ所に増やした。毎年売り上げが２桁の伸び率を記録するなど拡張を繰り返している。

海外有名ブランドの乳幼児服は国内主婦が「直球」（海外オンラインサイトを通じて直接買い求めること）を好む製品だ。国内外の価格差が大きいためだ。ＤＰＡＭは国内デパートで売る海外ブランドとしては最も安い。ＢＥＡＮＰＯＬＥキッズ・ＤＡＫＳキッズといった国内ブランド製品よりも安い。ロンパース（上下がつながった乳児服）１着３万ウォン以下、子供用Ｔシャツ１枚２万４０００～３万８０００ウォン水準で売れる。だが来年からは国内販売価格をさらに下げる計画だ。デパートで最も安いとしても、多くの韓国人主婦が海外直球でＤＰＡＭを購入しているためだ。ＤｅｓｃｏｔｔｅＣＥＯは「韓国はＤＰＡＭの売り上げ基準で世界第３位の市場」としながら「韓国での成功をもとに昨年、中国市場にも進出した」と明らかにした。彼は「韓国の親の好みはどの国よりも水準が高くて洗練されている」と付け加えた。

実は高価ブランドを除き世界の乳幼児服市場もグローバルＳＰＡブランドが掌握している。Ｈ＆ＭやＺＡＲＡ・ＧＡＰなどのＳＰＡブランドのキッズラインが市場を飲み込む雰囲気だ。こうした渦中でもＤＰＡＭは欧州で乳幼児服トップを守っている。これについてＤｅｓｃｏｔｔｅＣＥＯは「乳幼児服だけを専門にして値段を下げ、新製品を２週間に１回ずつ出すなどＳＰＡ生産方式を導入したため」と説明した。ＤＰＡＭは１シーズンに１３００の新製品を出し、世界２６カ国６００余りの店舗で販売している。昨年基準で２３００万枚の乳幼児衣類を販売して２億７３００万ユーロを売り上げた。２００７年以降は売り上げが倍増した。

大人の服をそのままサイズダウンしたようなデザインを避けているのも特徴だ。ＤＰＡＭは１９８６年に舞台衣装から出発して９４年に子供服へと切り替えた特異なブランドだ。ＤｅｓｃｏｔｔｅＣＥＯは「色とりどりのカラー、おもしろいキャラクターなど舞台衣装のコンセプトを子供たちの服にそのまま生かしたのがもうひとつの成功の秘訣」と説明した。大人の服の縮小版を避けて、舞台衣装を手がけた基礎を生かして子供らしい個性を生かしたデザインを追求するということだ。だが合理的な価格帯にしても品質には最大限投資するというのがＤＰＡＭの原則だ。彼は「乳幼児服はボタンが簡単に取れると子供たちが飲み込む可能性があり、安全性に直結する」として「ボタン１つにも１０～１５キロの圧力を加えてテストして、簡単にとれないようにしている」と紹介した。ＤｅｓｃｏｔｔｅＣＥＯは「軽くてさらに暖かい圧縮毛を素材として使い、服に入る模様もプリントで印刷するよりは刺繍をするなど品質には特に気を遣っている」と付け加えた。