１５年にも遠隔診療導入　韓国政府が医療法改正へ

　韓国の保健福祉部は２９日、インターネットなど情報技術（ＩＴ）機器を利用した遠隔診療の導入を盛り込んだ医療法改正案を発表した。

　遠隔診療の許容範囲は基本的に常時疾病管理が可能な高血圧や糖尿などの慢性疾患患者や精神疾患者などに限られる。手術後に退院したが、自宅でもケアが必要な患者も対象となる。体の不自由な高齢者や障害者、へき地などの住民、軍人、受刑者なども遠隔診療を受けられる。

　原則的に遠隔診療は医学的な危険性を考慮し、再診患者のみが対象となる。ただ、高齢者や障害者などには初診も許容する方針だ。

　遠隔診療が認められる医療機関は開業医など１次医療機関。遠隔診療の導入で大規模病院に患者が集まる現象が深刻化するのを避ける。

　保健福祉部は各界の意見を聞いて改正案を確定し、１２月末から来年１月初旬に国会へ提出する計画だ。改正案が来年６月ごろに国会で成立する場合、２０１５年７月ごろには遠隔診療が開始される見通しだ。