目標はコスメ世界７位圏　韓国政府が化粧品育成計画

【ソウル聯合ニュース】韓国政府が国内化粧品産業を集中的に育成し、７年以内に化粧品分野で世界７位内に入るための計画を発表した。

　保健福祉部と食品医薬品安全処は１２日、「化粧品産業中長期発展計画」の記者説明会を開き、２０２０年までに韓国内の化粧品産業の生産規模を１５兆ウォン（１兆３７７０億円）、輸出を６０億ドル（５９６６億円）に成長させ、輸出割合４０％を目指すと発表した。

　現在の韓国の化粧品生産規模は７兆１０００億ウォン、市場規模は約１５兆ウォンで世界１１位のレベルだ。　

　最近５年間の生産額が着実に増加しており、輸出規模も２００７年の３億４８００万ドルから昨年は１０億６７００万ドルと、５年で３倍以上に増えた。

　政府はこのような成長傾向に加えて化粧品産業が景気に影響されにくく、持続的に需要が続く有望産業という点に注目し、化粧品産業を集中的に育成する計画だ。

　まず低いレベルにある技術を先進国の９０％程度まで引き上げるために民間の研究開発（Ｒ＆Ｄ）投資比率を生産の４％に拡大し、原料、パッケージ容器、効能の評価などの基盤技術分野に集中的に投資する。

　また韓国の強みである韓方（漢方）化粧品を重点的に開発し、生産額の割合を現在の２３．６％（２０１０年基準）から４０％まで引き上げる。２０１５年までに年間売り上げ１０００億ウォン以上のメガブランドを三つ、１００億ウォン以上の製品を１０個生み出す計画だ。

　輸出支援のために海外輸出のエキスパートを２０１６年までに４００人、医薬品の製造と品質管理に関する国際基準（ＧＭＰ）をクリアした専門家を２０００人養成する。

　世界的なトレンドに歩調を合わせ、動物実験をせずに化粧品の安全性を評価できる動物実験代替法（動物を用いない方法）も開発する。

　海外市場に積極的に進出するため、東南アジアはもちろん中東や南米、欧州地域でも「旗艦店」を運営し、国や人種ごとの肌の情報を扱う皮膚特性分析機関などを通じて海外市場の情報を企業に提供する。

　また国際基準に合わせ、これまで医薬部外品に分類されていた抜け毛予防剤を機能性化粧品に切り替え、除毛剤、歯磨き粉、歯のホワイトニング剤なども化粧品にするよう検討する。

　保健福祉部と食品医薬品安全処は「今回の計画を推進しながら化粧品業界の要求を十分に反映する考え」とした上で、「業界が経営革新を通じて輸出割合を高め、研究開発投資も増やし、優れたブランドを作ってくれることを願う」とコメントした。