北朝鮮男性１人が仁川海岸から韓国入り　自ら民家へ

【ソウル聯合ニュース】北朝鮮の男性１人が２３日、南北軍事境界線付近の仁川・喬桐島の海岸から韓国入りした。

　韓国軍関係者によると、この男性は２３日未明、喬桐島海岸にたどり着くと明かりがついた民家に駆け込み、「北朝鮮から来た」と明かしたという。民家の住人が午前３時４０分ごろ、近くの海兵隊に通報。出動した海兵隊が北朝鮮男性の身柄を確保した。

　男性は４０代で、海兵隊の調べに対し韓国定着の意思を示したという。

　海兵隊と情報機関の国家情報院、警察など関係当局は、韓国入りの経緯やルートなどについて聞き取りを進めている。

　男性は泳いで渡ってきたとみられる。喬桐島の海岸は鉄条網が設置されていない。男性が到着した海岸は地元住民の漁業エリアで、軍が常時警戒にあたる詰め所はない。

　昨年９月にも喬桐島に北朝鮮男性１人がたどり着いたが、６日後に住民の通報で初めて明らかになった。今回も住民の通報がなければすぐには分からなかった可能性があるとして、軍の警戒態勢を問題視する声が上がっている。

　これに対し軍関係者は、昨年９月以降、兵力と監視装備を補強してきたと話す。この日は悪天候のため視界が限られていたと釈明した。