開城工業団地入居の韓国企業　南北会談中止に落胆

【ソウル聯合ニュース】開城工業団地（北朝鮮）に入居する韓国企業関係者らは、１２日にソウルで開催予定だった南北当局者会談の中止に失望を隠せない。

　事実上の閉鎖が２カ月を超え、希望を失いかけていた企業は今回の会談に大きな期待を持っていたが、再稼動までひたすら待つことになった。

　普段、中小企業関係者らで混み合うソウル・汝矣島の開城工業団地正常化を求める対策委員会事務室には、１２日午前、関係者３人が残っているだけだ。

　対策委員会代表は、きょうの会談の様子を関係者と見守る予定だったが「中止になり集まる必要がなくなった」と明かした。ただ、午後には現在の状況を話し合うため関係者が集まるという。

　企業関係者は先週、会談のニュースが伝えられるとすぐに工業団地に入れるよう設備点検チームを編成し、取引が中断したバイヤーに接触するなど、団地の再稼動に向けた準備に奔走した。

　入居企業の代表は、工業団地運営が再開されると期待を寄せていたが、突然の会談中止のニュースに失望を口にしながら、「力のないわれわれ企業は政府の方針に従って待つしかない」と話した。

　さらに、本格的な梅雨の時期に入り、団地に残してきた設備が傷むことを懸念する声も聞かれる。関係者は「６月が過ぎて団地に戻ることができても、再稼動できない企業が多いだろう」と話した。