韓国の家計消費支出　４年ぶり減少＝１～３月期

【世宗聯合ニュース】韓国の家計消費支出が４年ぶりに減少した。所得はやや増加したものの景気の先行き不透明感から消費を減らす傾向にあり、「不況型黒字」は過去最高水準を記録した。

　統計庁が２４日に公表した１～３月期の家計動向によると、全国の２人以上世帯の月平均名目所得は４１９万３０００ウォン（約３７万８０００円）で前年同期比１．７％増加した。増加率は世界的な金融危機に見舞われた２００９年７～９月期（マイナス０．８％）以来の低水準だった。

　名目消費支出は前年同期比１．０％減の２５４万３０００ウォン。２００９年１～３月期（マイナス３．６％）以来４年ぶりの減少となった。物価上昇分を除いた実質ベースでは、所得が０．３％の増、消費は２．４％の減。

　消費支出が増加したのは衣類・履物（４．８％）、住居・水道・光熱（３．０％）、保健（２．９％）、交通（１．９％）、通信（１．８％）、娯楽・文化（３．３％）など。

　一方、乳幼児に対する保育費・学費支援の拡大により、教育（マイナス６．９％）やその他商品・サービス（マイナス１２．３％）は支出が縮小した。

　食料品・非酒類飲料も名目ベースでは１．６％の減、実質ベースでは３．４％の減となった。不況で食費が削られているようだ。酒類は１０．１％増加したが、たばこは喫煙規制の強化で８．８％減少した。

　非消費支出は前年同期比１．５％減少した。ただ、年金（５．９％）や社会保険（６．６％）の支出は増えている。

　１～３月期の月平均の可処分所得は同１．７％増の３３９万１０００ウォン。貯蓄能力を示す黒字額は８４万８０００ウォンで同１０．８％の大幅増となった。可処分所得に占める黒字の割合（黒字率）は２５．０％で過去最高水準を記録した。