南北共同行事を民間で推進　韓国当局の対応は

【ソウル聯合ニュース】韓国の市民団体、檀君民族平和統一協議会が１５日、「三・一独立運動」記念日を迎えるにあたり、北朝鮮との共同行事を推進していることを明らかにした。北朝鮮の核実験強行で緊張が高まる中、南北共同行事推進の行方が注目される。

　同協議会側によると、北朝鮮の開城や金剛山での行事開催を考えている。韓国統一部とも協議中としながら、「今月２５日に発足する朴槿恵（パク・クンヘ）政権では初の民間レベルの南北行事となるだけに、南北関係の転換点にもなり得る」と期待を示した。

　北朝鮮・朝鮮労働党の外郭団体である檀君民族統一協議会も前向きな反応を見せている。１月２２日にファクスで「北南の対決状態を解消し民族の和解と団結、統一の達成に積極貢献する、三・一人民蜂起９４周年の記念共同行事に向け、実務接触を２月１日に開城で行おう」と応じた。今月６日には、実務接触の日取りを決める前に、韓国当局の承認可否の確認を要求してきた。

　北朝鮮側は同行事を、朴政権の北朝鮮政策を推し量るために活用する意図とみられる。

　しかし、北朝鮮の３回目核実験の衝撃が続いている状況から、統一部は韓国側の協議会に実務接触の先送りを求めている。

　韓国政府の承認可否は、朴政権発足後に決まる可能性が大きいようだ。新政権が核実験との絡みで民間レベルの接触を禁じるか、北朝鮮制裁などの圧力が強まる中でも最小限の接触を認めるか、注目される。

　韓国の協議会側は、まずはファクスで連絡を取り合いながら共同行事の準備を進め、政府の承認を待つ方針だ。