“ごみ大乱”懸念…ソウル市「今週中にすべて処理」

ソウル市の冠岳区と蘆原区の中間集荷場にたまっている生ごみが今週中にすべて処理される見込みだ。 処理費用の引き上げをめぐるソウル自治区とごみ処理業者の対立で“ごみ大乱”が懸念される中、ソウル市が緊急仲裁に乗り出した結果だ。

民間業者は２２日、ソウル市の仲裁で費用が合意するまで、ひとまず生ごみを正常処理することで自治区と合意した。 ソウル市のソ・ヨングァン資源循環課長は「費用引き上げ額に合意すれば、その間処理した費用を遡及精算する計画」と述べた。

ソウル市は近く生ごみ処理費用標準単価算定委員会を構成し、合理的な費用基準を用意することにした。 委員会には自治区と民間業者をはじめ、ソウル市、市民団体、専門家が参加する。

生ごみ処理業者は処理費用を１トン当たり７万－８万ウォンから１２万－１３万ウォン（約１万円）に引き上げることを自治区に要求してきた。 ９３年に締結したロンドン協約に基づき、今年からは生ごみから発生する廃水を海に捨てられなくなったからだ。 このため生ごみ廃水処理費用が増えたというのが業者側の主張だ。 一方、自治区は「引き上げ幅があまりにも大きい」として難色を示してきた。

一方、ソウル市は２０１８年までにソウル市内の生ごみの９５％をソウル市が運営する公共施設で処理する方針だと明らかにした。 ソウル市のイム・オクギ気候環境本部長は「生ごみ処理問題を根本的に解決するために公共処理施設を増やすことにした。この場合、民間で運営するよりも費用が下がるだろう」と述べた。

市は２０１８年までに生ごみ処理公共施設を３カ所拡充する。 これら施設が完成すれば生ごみ公共処理量も現在の３７％から９５％に向上する。

江東生ごみ処理施設の処理容量は一日２４０トンから来月までに３６０トンに増やす。 また事業費５００億ウォンを投入して江西処理施設（２５０トン）を建設する。 一日２２００トンを処理する中浪・恩坪処理施設は民間資本誘致方式で建設する。 これら施設の一日生ごみ処理能力はそれぞれ２２００トンと１００トン。

しかしこうした対策は非難世論を静めるための弥縫策という指摘もある。 公共処理能力を９５％に増やすという計画は、従量制の施行で生ごみが現在より４０％減るということを前提としている。しかし従量制は一部の自治区で制限的に実施されている。