現代・起亜自の工場　深夜勤務廃止＝２交代制へ

【蔚山聯合ニュース】現代自動車は７日から深夜勤務をなくすため、始業を１時間早めて２交代制勤務を開始した。

　蔚山工場（従業員約３万３０００人）と牙山工場（忠清南道、約３０００人）でまず２週間試行し、３月からは全工場に導入拡大する。

　創業４５年で初めて勤務形態が変わることになり、今後は２週間ごとの深夜勤務がなくなる。

　早番は午前７時から午後３時４０分まで、遅番は午後３時４０分から翌日深夜１時半までの勤務になる。

　同社労働組合は、昼と夜の区別なく働いてきた従業員の多くが体調に問題を抱えているとした上で、「健康管理のため深夜勤務をなくし２交代制を実施することで会社側と合意した」と説明した。

　同社広報担当者は「深夜勤務を廃止し従業員の健康促進はもちろん、増えた余暇時間を活用して自己開発や趣味を通じ生活の質が向上することを期待する」と話した。

　ただ、土曜日午後５時から翌日午前８時までの週末勤務はこれまで通り維持される。

　週末勤務に関し会社側と労働組合側が合意していないためだ。

　同社労働組合は２００３年に２交代制勤務の交渉を開始して１０年で導入にこぎつけた。

　同社はこれまで米国と欧州などのメーカーとは異なり、低い生産性と脆弱（ぜいじゃく）な柔軟性の中で市場の変化に対応するため残業と週末勤務に依存した高費用で非効率的な勤務形態を維持してきた。

　同じグループに属する起亜自動車も２交代制勤務を導入する。現代・起亜自動車グループの２交代制勤務はほかの国内産業界に直・間接的な影響を及ぼすとみられる。

　実際、自動車関連メーカー団体も２０１４年３月までに２交代制を試行する計画だ。

　ほかの業界にも深夜勤務の縮小や廃止の動きが広まり、勤務時間の短縮など新しい勤務環境が定着していくと予想される。