進学塾市場、５年間で２．３倍に

主婦のキム・ソンミンさん（３９、京畿道議政府市）は今後、小学３年生の息子のため毎月８０万ウォン（約１０万円）の私教育費を使う。 息子の習い事は４つ。 月曜日から金曜日までテコンドー道場に通い、ピアノ教室が週２回、英会話が週３回だ。 先日までは週１回の作文教室にも通っていた。 周囲の人から「高学年になれば‘論述’の準備をしなければいけない」と聞き、来年からは論述教室も毎日通わせる考えだ。 キムさんは「夫の月給に比べて私教育費の支出があまりにも多くて負担になる」と語った。 それでもキムさんは‘自分の息子が落ちこぼれないか’という心配が先立つという。

キムさんのような保護者の漠然とした不安のため、この５年間で進学塾市場は２．３倍に膨らんだ。 統計庁の「０１−０６年サービス業の構造変化および特徴」によると、昨年、進学塾の売上高は４兆３２５２億ウォンと、前年に比べて２４．１％増えた。０１年（１兆８７５２億ウォン）比では１３０．７％増。 進学塾の数は５年間で１万７８３３カ所から３万２８２９カ所と８４．１％増えた。

英語幼稚園など外国語教育施設の増加ペースはもっと激しい。 ０１年に３３３０カ所だった外国語教育施設は昨年９７４８カ所と、およそ３倍（１９２．７％）に増えた。 しかし進学と関係がないコンピューター教室や自動車学校などの数はそれぞれ５０．２％減、２２．９％減となった。

ソウル中谷洞で小学生総合塾を運営するハン・ジミン（３７）さんは最近、歴史論述講座まで新設した。 ハン・ジミンさんは「最近は（大学入試の）論述の比重が高まり、哲学・歴史・経済など各ジャンルの論述の授業が増えている」と説明した。

これに関連し、高麗（コリョ）大教育画赤の権大鳳（クォン・デボン）教授は「平等主義にこだわった現政権の教育政策が学校間の競争を難しくし、個人間の競争を深刻にした」とし「結果的に公教育は衰退し、私教育が拡大するという副作用が生じた」と批判した。 内申の比重を増やして‘修学能力等級制’を実施したことが、むしろ公教育の崩壊を招き、生徒と保護者を私教育市場に追い込んだ、という分析だ。

中央日報