海外進出狙う韓国のコーヒーミックス　日本などに関心

【ソウル聯合ニュース】韓国で広く普及しているコーヒーミックス製品の輸出が、後発企業を中心に本格化する見通しだ。

　韓国のコーヒーミックス市場は１兆２０００億ウォン（約８８０億円）規模。東西食品と韓国ネスレが独占してきたが、海外市場の開拓には消極的だった。しかし、新規に参入した企業は、品質や携帯性、簡便性などの面で韓国のコーヒーミックスは商品価値が高いと判断し、海外市場に目を向けている。

　南陽乳業は２０１０年１２月にコーヒーミックス市場に進出した。その半年後に「フレンチカフェ・コーヒーミックス」の中国向け輸出に乗り出し、続いて米国とオーストラリアへの輸出も開始した。現在はこれらの地域に社員を派遣し、マーケティングと営業活動を展開している。これまでの輸出額は５００万ドル（約４億円）にすぎないが、来年新工場が完工すれば輸出に弾みがつくと見込む。

　日本向けには、先ごろ北海道乳業とチルドカップコーヒー「フレンチカフェ」の輸出契約を結んでおり、さらにコーヒーミックス製品の輸出に関しても話し合っている。東南アジアや中東、東欧などへも輸出先を拡大したい考えだ。

　来月初めにコーヒーミックス市場に進出予定のソウル牛乳も、輸出への関心が高いようだ。

　業界関係者は「海外輸出を準備中のメーカーは、中国人や日本人の味覚に合う製品の開発に取り組んでいる」と話した。

　韓国はコーヒー豆を１００％輸入に頼っているだけに、加工品の輸出は大きな意味があるといえる。