大卒就職者数１千万人超　３０年間で１０倍に

【ソウル聯合ニュース】韓国の就職者のうち、大卒者が１０００万人を超えたことが１３日、分かった。就職者１０人のうち４人が大卒。高い進学率に伴う「学歴インフレ」によるものとみられる。

　韓国統計庁によると、４～６月期の大卒就職者数は１０１９万人となり、前年同期比で４６万４０００人増加した。就職者全体の伸び幅の４３万１０００人を上回っている。大卒の就職者の増加率は４．８％と、全体の２．７倍に上る。

　大卒就職者数は１９８２年に１１１万人と１００万人を超え、１９８８年に２００万人、２０００年に５００万人、２０１０年に９００万人を突破した。

　就職者数全体に占める割合は１９８２年の７．７％から２０１１年に４０．０％まで上昇した。今年１～３月期には４１．４％と過去最高となり、４～６月期は４０．８％となった。

　大卒以上の就職者数は２０１１年４～６月期から高卒を上回った。今年４～６月期は４５万２０００人まで差が広がっている。

　高卒の比率は１９８２年２５．０％だった。その後、徐々に増え、２００２年に４４．４％とピークに達した後、下落した。今年４～６月期は３９．０％に下がり、１９９０年１０～１２月期（３８．１％）以降で最低となった。

　企画財政部関係者は「進学率上昇に伴う当たり前の現象」と説明する。大学進学率は２００８年に８３．８％まで上昇。２０１１年には７２．５％まで落ちたが、依然として高い。

　高学歴者の増加は雇用のミスマッチを深刻化する恐れがある。韓国雇用情報院によると、６月時点で大卒以上の求職者数は１０万６５０１人。企業が求める大卒以上の求人者数１万５６５４人の６．８倍だった。

　政府はこうした現状を踏まえ、企業の需要に対応し大学の定員、学科などを見直し、雇用のミスマッチを解決するとともに、大学教育の質を高める政策を行う方針だ。