銀行業界が高卒採用拡大　高学歴化解消も期待＝韓国

韓国の銀行業界が高卒者の採用に積極的な姿勢を見せている。

　ウリィ銀行は今年、高卒者を２００人採用し、支店窓口に配置する方針を固めた。昨年の８５人から大幅拡大となる。２年間の契約職期間を終えれば、正社員登用の機会が得られる。また、これまで高卒行員は女性ばかりだったが、今年は男性４０人を採用する。

　企業銀行は高卒者の採用人数を昨年の６９人から今年は１００人に増やす。このうち男性は３０人。支店窓口やＩＴ（情報技術）、施設管理分野を担当する予定だ。

　産業銀行も昨年の４８人から今年は８０人に増員する。同行では先ごろ、高卒出身者２人を初めて本部長に昇進させている。

　外換銀行も３１人から５０人に増やす。昨年試験的に８人を採用した国民銀行は、採用枠拡大を検討中だ。

　大卒者の就職難の根本的な原因として、高学歴化の進行が指摘されている。全国銀行連合会の盧泰植（ノ・テシク）副会長は「高学歴化の解消は容易でないが、銀行業界が先頭に立ち高卒採用に乗り出せば、ほかの分野にも波及効果があるだろう」と話した。